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新学期_8
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「…ル……きて…ハル…」
「んーもうちょっと…」
「俺も眠い…でも起きて!…んー起きろ〜!」
「んがっ?!…?!えっなに?!陽ちゃん…え?」
「おはよ」
「あ、おはよぉ…どこかじゃなくて鼻痛い!」
「起こしても起こしても起きないから噛んでやった」
「してやったみたいに言わないでよ〜…ぅぅ痛い…」
「…そんなことより時間…ハル妹たちのご飯どうする?」
「え?」
まさかと思い外を見るとさっきまでは明るくキラキラと光っていた外は今では暗くもう夜だということがわかる
「いま、丁度6時だな」
「6時?!嘘でしょーどうしよ早く帰ってご飯のしたく!」
「…ハル、涼と光連れてくれば?兄貴も喜ぶし皆で夕飯食べよ。家歩いて2分だし食べたら帰ればいいしさ」
「ええ?ほんとに?いいの?」
「いいよ、ほら涼がハルの代わりに夕飯作る前に電話しておいで」
「陽ちゃんありがとうー流石俺のお嫁さんっ」
「…噛まれる前に早くいけ」
「はーい」と音符が舞そうな返事を1つし廊下で自宅に電話をかける。
3コールもしないうちに
『もしもしっっ岡田です!!!』と耳を痛めるような大きな声がした。
「あ、光?いま陽ちゃんの家いるんだけど」
『ええ?!陽くん?ずるいよ〜俺もサッカーしたいー』
「わかったから、光?お兄ちゃんの話聞いて?」
『なあに?』
「ん、いい子だね〜。涼ちゃんはもう家にいる?」
『お姉もいるよー!今からご飯作るってー!』
「あ、ほんとに?そしたら料理しないでーて大きな声で止めてくれる?」
と言うと受話器をはなさずに廊下にある自宅の電話からリビングにむかって叫ぶ光。
元気なのはいいけど俺の鼓膜ぅ…
と思っていると遠くから「なんでー?お兄ちゃんからー?」と微かに涼の声が聞こえる。
『もしもし?兄ちゃん!お姉が』
「うん、聞こえたよ。今から戸締りして二人とも陽ちゃんの家来れる?陽ちゃんが皆でご飯食べようって言ってるんだ」
『ほんとに?!』と俺に問いかけた後間髪入れずにまた大声が聞こえた『お姉ええー!陽くんの家でご飯でサッカーでゲーム!』と
後半はもう単に光の予定だ…
でもそれだけ光は陽ちゃんに懐いていて俺も嬉しいし陽ちゃんなんて光達に甘々だ。
そう考えているとガサガサと雑音がなった後に聞きなれた声が聞こえる
『もしもし?ハル兄?涼だけど』
「あ、涼ごめんね?俺さ陽ちゃんの家で寝すぎちゃって…」
『ううん。なんとなくそうかなって思って…ところで唐揚げを今日ご近所さんからもらってね、だからそれ持ってくね!』
「そうなんだ、じゃあ後でお礼にも行かなきゃな。」
『うん!て事だから支度したら光連れてくね!』
そう言って涼も少し楽しそうに電話を切っていった。
やっぱり光も涼も思春期に親に甘えたいのに甘えられなくて寂しいよな…
俺ももっともっと頼れるお兄ちゃんでいなきゃ
そう考えていたら後ろから「電話終わった?」と陽に声をかけられた
「終わったよ〜」
「ん。じゃあ降りるぞ」
「は〜い」
「ハルはいいお兄ちゃんだよ」
「…えっ?」
「これ以上にないくらいお前はいいお兄さんでいいお父さんだ、それと俺にとっても大切な家族だよ」
「陽ちゃん…」
「今日は何作ろうかな〜」
「陽ちゃん、ありがとう!俺にとっても世界中見渡しても誰よりも大切な人だよっ」
「…大袈裟なやつ」
クスクスと笑いそんなことを話しながら今晩は何を作るか決めて夕飯を作って行った。
半分ほど進んだくらいに丁度、
陽ちゃんのお兄さんである祥さんと涼と光が帰ってきた。
陽ちゃんのお兄さんの祥さんは
俺達の2つ上で高校ではなく美容師専門の学校に通いながらアルバイトをしている
陽ちゃんと同じ黒髪で、
祥さんは陽ちゃんと違い目の下に泣きボクロがある。
陽ちゃんと祥さんだったら祥さんは綺麗だ!ついでに陽ちゃんは美人さん!
祥さんは陽ちゃんよりもエロいっ!!
でも俺は陽ちゃんが好きだけど!!
やっぱり祥さんは男女共に人気があってそれは恋愛の方でも同じで男の人から告白されてるのを中学生の時から見てきた。
性格も物静かで品があって綺麗って言葉がぴったりなそんな鈴みたいな人だけど
怒ると怖い…
めちゃくちゃ怖い…それはもうあの陽ちゃんが青ざめて涙目になるくらい…
それに喧嘩も強くて何度か無理矢理襲われかけた時もこてんぱんにしていたくらいだ。
だから今ではもう冗談でも祥さんを
襲おうとする勇者はいない。一人を除いて…
「あ、ハル君来てたんだね!ただいま」
「うん、兄貴お帰り」
「お邪魔してます!祥さん!」
「ふふっ涼ちゃん達にそこであって今日は皆でご飯って聞いたからね涼ちゃん達にも付き合ってもらってケーキ買ってきた」
「…」
「ええ?!そんな!ありがとうございます祥さん!」
「甘いの苦手な陽の為にプリン買ってあるから陽も喜んでよ」
「生クリームかと思って…プリンありがとう。もう出来るから兄貴も光達も手洗って椅子に座っててくれ」
そう言ってまた台所に戻る陽ちゃんの後を追いかけて料理の続きをした
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