アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
神田の家
-
お風呂から出てきた陽くんはこれまたホコホコとしていて可愛い…
可愛いな〜、これが女の子ならな…なんてことを考えていると「…神田?」と俺の顔を覗き込む陽くん。
「……陽くんさ〜?さっき迄犯してた相手にそんな無防備にしてていいわけ?またヤられるかもよ?」
そう俺が意地悪な事を言う。
こんなこと言う前に暴力まがいなセックスした事謝れよと自分に毒づく
「しないよ」
「え?」
そう頭から降りかかった声に上を見上げる
「…だから、神田はもうしないよ…違う?」
無表情な顔でそう言い切る陽君がいた
「なんで、そう思うの?」
「神田って別に俺に特別何か思ってるとかじゃなくてちょっと興味があってやりすぎちゃった〜とかじゃないの?」
「いや、まあそうなんだけど」
「…それに、工藤もしない………あいつは今頃さっき俺にかけたこと反省してるよ」
そう言う陽くんは、ふふっと無表情な時からは想像も出来ないような柔らかい笑みを零していた
陽くんのその通りだった。
工藤にも後で陽くんが家に来るから来いと伝えていたんだ。
工藤も興味津々だったし来るだろって思ってたのにあいつの返事は想像と違うものだった
「…あんだけやっといてなんだけどさ、俺は無理だわ。陽の事大事なチームメイトだから…明日直接謝る…悪いな」
俺にそう言い放った工藤は申し訳ないと顔を歪めながらも、この気持ちは変わらないと言いたげな表情をしていたのを思い返した
「…ふ〜ん、まあそんなのわかんなくね?」
「ああ、そうだな」
俺が天邪鬼で言ったそんな意地悪にも陽くんはクスクスと笑いながら答える
「っな、なんだよ?俺今面白いこと言った?」
「…面白い事は言ってないけど、面白い顔はしてた」
笑いながら俺の顔を指さしてくる
「…してなくない?」
確かめるように顔を触るが特にいつもと変わらない
「………神田、そんなに反省しなくていいよ、あんなのただ少し興味が沸いてヤっちゃった〜っていつもみたいにヘラヘラしなよ、俺も気持ちよかったし?」
そう言いながら俺に酷くされたはずの陽くんはニコニコ笑いながら俺の頭を撫でる
その手を掴みながらさっきから俺に罪悪感を生んでいた一つの要因について口を開いた
「…あのさ……その、見た、んだけど…」
そこで1度話を区切りなかなか言い出せずに居ると「ああ、背中の傷?」そう言い放つ陽くんの顔は今迄で一番感情がない色をしていた
「ああ、その傷…それって」
「ある人にね、ある人につけてもらっただけ。俺痛いの好きだからさ」
そこまで言うとその表情にはもうこれ以上話す気はないと表情が物語っていた。
「…ふ〜ん、まあ俺が言えることじゃないけどもう少し自分の事大事にしなよ?」
「……気をつけるよ」
気をつける気ね〜なこの返事はそんなことをぼんやりと頭の片隅に置きながら俺はソファから腰をあげた
「飯食ってけよ、俺の家親帰ってこねーし夕飯付き合ってくんね?」
そう尋ねると
「美味しくなかったら帰るからな」
今迄のお返しとでも言うような返事が聞こえた。
イタズラした後みたいに笑う陽くんに少しドキッとしたのは、まあ、気のせいだろ…
「めっちゃ美味しいからぁ〜神田シェフにお任せっ」
ウインクをすると陽くんは「任せた」とひとつ返事のあとソファに座って外を眺めていた
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
62 / 227