アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
隠された気持ち
-
ゆっくりと唇を離す
「…陽ちゃん、好き…友達としても、家族みたいな存在としても」
そう伝えるがスヤスヤと眠る陽ちゃんからは返事はない
「………でも、今一番伝えたい気持ちは、友達としてじゃなくて恋愛感情として…陽ちゃんが好きなんだ」
普段なら絶対に口にはできない、今迄抑え込んで蓋をしていた気持ちが
ぽろり、ぽろり、と口から溢れる
「…俺は男だから……同じ男だから諦めなきゃって思ってた、でも、やっぱり陽ちゃんが好きだ」
俺は掠れた声で眠る陽ちゃんに呟き、自分の震えている手を陽ちゃんの頬へと伸ばした
「………陽ちゃんが大好き」
そこまでいうと堪らず陽ちゃんにキスをする
長い間自分にセーブをかけてきた気持ちが、一度蓋が外れるとそれまで塞ぎこまれていたおかげで溢れ返って心臓が締め付けられた
報われない想いに泣きそうになり顔を上げて
俺の腕のしたにいる陽ちゃんを見て困惑した
先程まで目を瞑り気持ちよさそうに寝ていた陽ちゃんではなくて
目を開き悲しそうな色を含んだ目で俺を見つめる陽ちゃんがいたからだ
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
82 / 227