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夏が終わる
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ハルと季波は周りの生徒の視線を避けるべく、人気のない階段裏へとむかった
落ち着きを取り戻した季波に何があったか聞くと夏休みの間に忙しいから別れてくれと言われた元彼氏が今朝ほかの女と仲良く登校しているのを目撃してしまったらしい。
抑えきれない怒りと悲しみはハルを見つけると抑えを効かなくなりダムが壊れたかのように溢れてしまったと…
「…俺もじつは失恋したんだよね」
「えっ?!ハル、好きな人いたの?!」
「うん…長年の片思いは相手を傷つけて終わりました〜」
「……ハルも…辛かったんだね…うっうっ…」
そう言うとまた再び涙をながし子供のように泣き出す季波を見て何だかハルは代わりに泣いてもらってるような、同じ痛みを知る人を見つけた為なのか少し心が楽になったと感じた
「…きーちゃん、顔真っ赤になってるよ………ほら、涙拭いて…保健室行く?」
「…うん」
こくんと頷く季波をハルは優しく引っ張り保健室に向かった
その途中季波がぽろりと「私達二人とも…夏が終わったね」と寂しげに呟いていた
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