アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
No.6/モテ男
-
なんでこんなに、素直に俺の言葉を鵜呑みにすんのか…。桜井に対し多少の罪悪感と、バカなところもかわいいと思う気持ちが湧き上がる。
ああ、キスしてえな…。ぼんやりして半開きの、桜井の唇から目が離せない。
「桜井って、キスした事あんの?」
「えっ?えっと、ある…ような、ないような…。」
目が泳いでる。キスした事ないのか。
座り込んでる桜井の目の前に膝をつく、頬を両手で包み込むとゆっくり顔を近づけた。
触れた唇は、柔らかく、温かい。今まで、女となら幾らでもやってきたキス。
ああ、俺は今、緊張してるんだ。
頬を包む手が微かに震えた。口内を侵すことが出来ない自分に笑える。こんなに、もっと深いキスがしてえのに、なんで踏み込めないんだ。
ゆっくり、離れる。
「…キスした…。」
桜井がつぶやく。
「うん。」
「なんで…。」
何でなのか…、この気持ちはなんだろな。俺にも分からない。
誰か、教えてくれ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
12 / 235