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No.23/モテ男
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入場する時、差し出した手に何故か能戸の手を置かれた…。何ソレって一瞬反応遅れて、真琴の隣を双子に取られてる。
ムカつくけど、真琴が楽しそうに笑顔で両隣の弟に話しかけてるから、邪魔も出来なくて後ろを付いて歩く。
はぁ…溜め息出る。最初は2人きりのデートの筈だったのに。それに、なんか避けられてる気がするんだよな。
「ねえ加賀。あの双子って、まことっちが好きだよね。入り口で牽制されたし、スキンシップが過剰だし。」
「そうか?気のせいじゃねえの。」
とぼけとく。双子が真琴を好きな事は知られたくない。ただでさえ真琴を狙い始めてんのに益々狙われる。
前を行く3人が立ち止まる。今日は俺にも双子の見分けがつく。白いニットを着た紅葉が、園内のマップを真琴に見せながらお化け屋敷の場所を確認する。マップを持ってない青いニットの楓が真琴の頬にキスしそうな位寄っていく。
やばい、たぶんキスするつもりだ、
「お化け屋敷はどこか分かったか?」
楓と真琴の間に無理矢理割って入る。
「…加賀さん、いきなりなんですか。」
邪魔した俺を、ギロリと座った目で見た。真琴はマップを指差して、空いていた紅葉の隣りに移動して覗き込んでる能戸にも場所を教えている。その隙に俺は楓へ小声で話しかけた。
「能戸に注意しろ。あいつは人の好きな奴を横取りする事を愉しむ、」
「…ああ、そんな感じするよね。しかも既に狙ってるし。」
「やっぱり感付いてたか。」
「そりゃね。」
俺たちは会話を終わらせて、地図を一緒に覗き込んだ。
「じゃあ、最初はお化け屋敷。ここ真っ直ぐだよ、兄ちゃん行こう。」
紅葉が、マップを閉じて真琴の手を握る。今、真琴が着てるストライプの7部丈シャツと黒のスキニーパンツは俺の服。あんまし体型変わんないから俺が選んだ。細身のパンツだから、腰のラインが分かってかなり良い。似合ってる。
…でも、その腰に俺以外の奴の腕が回されてるのは腹立つ!
真琴の腰に腕を回したまま、楓がちらっと俺を見て口を動かした。
"能戸、よろしく。"
いやいや!気を付けろって言っただろ?なんで腰触ってんだよ!しかも、俺に能戸を押し付けんなよ。
「ふうん。加賀に双子までも…まことっちは、意外と男にモテるんだね。」
「…さあな。ただの兄弟愛だろ。」
もう、いいや…。ひとまず、今日は能戸をなんとかする事に尽力しよう。真琴が遊園地を楽しめる様にしなきゃ、ここに来た意味ねぇし。
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