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No.41/モブ男
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「まことっち、お早う。」
「真琴、お早う。」
「桜井さん、お早うございます。」
校門の近くで声をかけられ後ろを向く。
「あ、おはよう。」
キラキラの笑顔キイチは朝から眩しい。その隣にいる京平はカッコいい。そんで、その後ろにいるの……あれ?京平が2人?
「京平が分裂してる!」
「…してねえよ。」
「ぶっ!あっははは、」
キイチがすっごい笑ってる。
「桜井さんっ!そんなに似てますか?」
「あ、トリカイじゃねえか!すげえな、そっくりだ。」
「んな似てねえだろ。」
京平がよく見ろ!って迫ってきた。言われた通りよく見る。
明るい茶色の髪が光を弾いて輝いてる。ワックスでセットしてるから触れたらダメだろうな…。すっきりした二重の瞳。鼻高いな。唇は何度もキスしたから感触も知ってる。
…やっぱりアップでもカッコいいドキドキする。
「似てない気がしてきた…、」
こんなカッコいい奴って中々いない。
「だろ。」
そう言って得意そうに笑う。そんな顔もカッコいい。
オレの気持ちはどんどん大きくなる。好きって気持ちと不安な気持ち。
「えー。桜井さん酷いですよ。」
「あ、ごめん。トリカイもカッコいいと思うけど昨日の方が好きだった。」
「……どうしてですか?」
「うーん、どうしてかな。…なんとなく無理してるみてえな気がする、」
「はぁ…。」
ため息ついてがっくりしてる。悪い事言ったかな。あ、そうだった、キイチの為の変身中なんだった。
キイチに寄ってこそっと聞いてみる。
「キイチ。今のトリカイの方が好きだって思うか?」
「元に戻すように言っとく。偽物の加賀なんて要らないしただの断り文句だったから。」
「そうなのか、」
「うん、加賀への嫌がらせも有るけど。」
キイチはスゴイ。京平へ嫌がらせとか…。今はもう違うって言ってたけどオレは好きな人にそんなん出来ねえ。嫌われるのが怖い。
「なにこそこそ話してんだよ。」
京平が割り込んでくる。
「まことっちに叱られたから反省中。」
「真琴お前凄いな。」
なんかほめられた。
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