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Eins_4
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あの日からどれだけの時間が経ったのか
蓮の体はすっかり性奴隷のものとして作り替えられていた
いやらしく男を咥えこむ気持ちよさを知った体に、男を喜ばせる事を覚え、強請る事を学んだ
そうして心も体も快楽に弱く忠実な淫乱な体へと蓮は塗り替えられた
しかしどれだけの調教を受けてもその瞳には変わらず意志が宿り何か芯のようなものを感じさせるそんな不思議な瞳を持っていた。
調教師の魁は蓮のような特殊な人間を初めて目の当たりにし、心を魅了されていた
今までどれだけの強靭な肉体と精神を持つものでも調教を完了させた頃には
その瞳には意思はなくただただ欲情の色をたゆらせていたのに…
だが今目の前にいる蓮はどうだろうか。
確にその体も心も全て快楽に従順なものへと作り替えた。
だがその瞳はあの日自分を睨みつけた時と変わらず真っ直ぐに芯のある綺麗な瞳のまま、意志を宿していたのだ。
「蓮、今日の昼君を迎えに御主人様がいらっしゃる」
「そうですか…わかりました」
そう答える蓮は少し前まであれほど自分に汚い言葉を投げかけていたとは到底想像も出来ない
「……蓮」
「なんですか魁様」
「……その瞳…」
「俺の瞳?」
「………蓮の瞳は綺麗な色をしてるね……」
魁はそう告げると途中で言葉をきり、グッと飲み込む。まだ伝えたかった言葉が心の中に降り積もる。しかしそれは調教師としては失格である言葉達だ。
この調教を任された裏の世界でトップである魁は、一時の気の迷いで自身の任されたもの全てを裏切る様な真似は出来ない。
魁は顔色を変えずその表情の裏では激しく胸を痛めていた
「ありがとうございます」
「…じゃあまた呼びに来るから、それまでその服は着ないでいてね」
「はい」
蓮の返事を聞くと魁は踵を返して部屋から出て行った
魁は蓮の瞳を見ているとユラユラとこの地位に居ることも責任も背負ってきたものも全てを忘れて手を取ってしまうような、吸い込まれるような恐怖に囚われ何かを口走る前に蓮から離る
(蓮をこのまま自分の腕に閉じ込めていたい。誰にも渡さずにあの瞳に俺だけを写せばいい)
そんな欲望が魁の胸に確に溢れていたのだ。
調教師が性奴隷に魅了されるなんてそんな今までありもしなかったことに魁は自分の未熟さにほとほと嫌気がさした
それから少しして、その大きく佇む一見綺麗な城に息を呑むほどの美貌を持つ男とその後ろをついて歩く、これまた綺麗な男の二人組がやってきた
魁は下の者に呼ばれると玄関へと出迎える
「お待ちしておりました、ルイス様」
そう挨拶をする魁はルイスの前に跪き忠誠を誓っていることを表すかのように頭を下げた
ルイス――その赤く宝石のような瞳を魁に向け、再び視線を戻す
「魁……家畜はどこだ」
「はい、こちらでございます」
そう言うと魁はルイスを蓮のいる地下へと案内をした。
ルイスただ一人がそこに居るだけで
全身の毛穴から汗が吹きだす。
誰しもがこの男の目に囚われると
征服して欲しい――
そう心の中を熱く欲望で満たすのだ。
それだけルイスの持つ空気は心を掻き乱す不思議な色香を漂わせ、ジリジリと胸を焦がさせる不思議な男だった
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