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Vier_5
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「っ…青い…薔薇?」
蓮は驚き感動すると笑顔でその庭を歩き出す。
ルイスはそんな蓮を見つめながら中央にある白いアンティーク風のシャビーシックな椅子に腰をかける。
椅子や机もだがこの庭園全てが白を貴重にシャビーシックのエレガントさをモチーフに作られており蓮はそれだけでもまるで童話の中に迷い込んで、特別な場所にいる気持ちになりドキドキと胸を踊らせていた
小さな庭園をぐるっと回ると、今日1日たくさんの世界を知った事に蓮は胸を熱く高鳴らせ、世界の美しさに驚き感動した事を思い出す
気分の良くなった蓮は口から知らず知らずに歌を歌い出す。
昔からよく聞いていた歌、ウィルが好きだと褒めてくれた歌。
自分にとって特別な歌。
蓮は気分がいい時はいつもその歌を口ずさんでいたが本人は無自覚の癖みたいな物になっていた
ルイスは蓮の口から溢れ出す綺麗な歌声と繊細なメロディーに瞳を閉じ静かに聞き入っていた
蓮の声だけは煩く聞こえない。
耳を塞ぎ込みたくなるような気分にならない、その歌声ならいつまでも飽きずに聞ける、ルイスは蓮の歌に心底惚れていたのだ
月夜の光に照らされ、青く輝く薔薇たちに囲まれ、暖かい温度の中ルイスは体から力を抜きゆっくりと眠りに落ちようとした時蓮の小さな悲鳴が聞こえた
「っいた」
蓮は歌を歌いながら薔薇を撫でた時、その刺に指を刺してしまったらしく蓮の綺麗な指先から真っ赤な血が流れ落ちる
ルイスは小さな悲鳴が聞こえた事で意識を浮上させ、蓮の元へ歩んだ。
「蓮どうした?」
「…あ、飼い主様…指を少し」
そう言って蓮は先程から流れ出す血をどうしようかと辺りを見渡す、何かで止血して吹か無ければと思うが周りにそういったものは見つからない。仕方なく自分で舐めとろうとした時ルイスがその手を掴み引き寄せ、蓮の腰を抱くとその細い指から滴る血を綺麗に舐めあげた
ツツー、と舌先で優しく舐めあげ血を綺麗に拭き取ると指先の怪我をした傷口を口に含んだ
「ぁ」
蓮は暖かな口の中にくわえ込まれ、その柔らかい舌で傷口を舐めあげられる感覚に腰が疼き出す。ルイスはただ血を舐めとる為にしているのはわかるが、その綺麗な顔で、節目がちに自分の指を咥えこみ、優しく指を嫐る姿に欲情しない方が難しい。ましてや性奴隷として作り替えられた体はそんな微かな刺激でさえも充分に体は熱を持ってしまう
ルイスは丹念に傷口を舐めるとくちから指を抜いた。
「…治ってる」
「え?」
蓮はルイスに言われたとおりに指先を見つめると確かに深く突き刺さり切り引かれた指先の傷は見事に塞がっていた
「な、んで…?」
「ヴァンパイアの体液は人間にとっては薬だから」
「…ありがとうございます」
「………蓮、興奮してるの?」
「えっ?」
頭上から降ってきた思わぬ発言に蓮は顔を上げる。するとルイスは視線で蓮の股間を見てと伝え、蓮は言われるまま自分の下腹部へと視線を下ろした
「なっ…!」
確かに先程体が熱くなるのはわかったがこんなにギツギツと張り詰めるほどに勃ち上がり服を押し上げている自分のモノを見て蓮はカアッ、と顔を赤く染め上げた
「…蓮?」
「あっ…飼い主様っ、すみません…放っておけば直りますから」
「…こっち来て」
ルイスはそっぽを向き顔を隠す蓮の腕を握ると再び中央のテーブルへと戻った
「蓮したを脱いで」
「えっ?」
「…」
ルイスは言葉には出さなかったが早くしろと瞳で蓮に命令をする
蓮はルイスのその瞳に囚われたかのようにゆっくりと自身の着ていたズボンもパンツも脱ぎさった
「おいで」
そう言ってルイスは蓮の手を引き腰掛ける横へと立たせ、蓮の立ちあがるモノを口に含み愛撫する
「なっ!飼い主様!そこは!」
しかしルイスは返事をすることなくその綺麗な薄い唇の中にペニスを咥えこむと緩やかに頭を揺らしてフェラをし出す
上から見下ろすルイスの顔は酷く美しく、月夜に照らされ肌は透き通るかのように光り輝き、伏し目がちな瞳には長いまつ毛がルイスの赤い瞳を隠すかのように閉じられていた
ちゅーっ、ちゅっ、と吸ったと思えば
赤い舌を見せつけるかのように蓮の先っぽや敏感なカリ首を丹念に舐めて刺激し、その手では竿を握り扱きあげる
「…んっ…ああっ飼い主様っ!だめです!もうっイキそう!」
「…っん」
クチュッ、クチックチックチクチッと音は激しさを増していき、ルイスは頭を揺らして激しく蓮のペニスを愛撫する
ゾクゾクっと腰に甘い痺れが広がり蓮はその激しい淫口に耐えられず背を仰け反らせてルイスの口の中へと吐き出した
「んんっ、あああんっ!」
「…んっ…ふっ、ん」
ルイスは口出された多い量の精液を少し飲み込むと蓮の腕を思い切り引き寄せ頭を固定してキスをする。
そして口の中にある蓮の白濁液を唾液と共に送り込んだ。
いきなり口の中に流し込まれた自身の精液に蓮は困惑し動揺するがキスをされているため飲み込むしかない。
全てを飲み込み険しかった表情には再びキスの甘い痺れで顔は蕩けだし瞳は潤む
「んっ……ふぅ…ん…ぁ…飼い主様…」
「…蓮の精液濃いね」
「…っ!す、みません」
「全部飲もうとしたんだけど、飲ませたらどんな反応するかなって思って」
「そ、そんな…」
ルイスはそんな興味から出た行動を蓮に話すと、再び視線をずらして薔薇へとむけた
「…もう着替えていいよ?」
「え?」
「…最後までしたいの?」
「いっいえ!家畜の自分だけが気持ちよくなってしまったので…」
「…ああ、今のはお礼だよ、夜に呼び出して付き合って貰ったから」
「…え?」
「それに蓮の綺麗な歌も聞けた」
「俺の歌ですか?」
「…そう…久しぶりに沢山話した…少し疲れたから俺は戻るよ…蓮はどうする?」
「…飼い主様がお戻りになるなら俺も行きます」
「そう」
ルイスは目を細めると、椅子から腰をあげて庭を出た。ズボンを履き直した蓮は追いかけるようにして入口で待っているルイスの元へ行く。
「……飼い主様」
「なに?」
「……どうして今日、俺を誘ったんですか」
「…深い意味はないよ…強いていうなら俺が見た事ある蓮の瞳はいつも憎しみしか写っていなかったから…あの景色を見たらどうなるのか、それだけ…ただの興味だ」
「…憎しみ?」
「………気づいているだろ?俺のこともこの世界も…蓮は憎んでる」
「え?」
「……俺のことを憎むのは間違っていない…そうやってずっとその気持ちを忘れないで」
「どう、言う事ですか…?」
「………さあ、どういう事だろうね」
「…教えてくれないんですか?」
「………教える事のほどでもないだろ?その心の中に溢れてる声に耳を貸せばいい」
「?!」
蓮はこちらを見つめ鋭く探るように見つめてくる赤い瞳を見つめて心がドキッとはねた
まるでルイスの言葉は何もかも見透かしているかのように聞こえる。そして、見透かしていて、全てを知っており、自分を殺そうとしている相手だとわかっていてわざと傍においている。
蓮はルイスの取ってる行動に意味がわからず頭を悩ませた
「…蓮」
「は、はい?」
「……俺を憎むのは構わないけど、世界を憎んだら駄目だ」
「え?」
「蓮は強い、力もある…ならその強い心で世界中に溢れている助けを求める人の手を取ることもできる」
「助けを求める人?」
「…世界を憎んでしまったら、蓮の見ている世界もそこで廃れてしまう…今日海を見た時に思ったあの心、心がなくなってしまったらひともヴァンパイアも息をしていたってそこに魂はなくなる」
「飼い主様…?」
「……だからね蓮……1年後お前は私の前から消えてくれる事を俺は望んでいるよ」
ルイスはそう言いたち止まると蓮の綺麗なオッドアイを見つめ、その瞼を優しく撫でた
「………今日来たあの庭、俺だけの庭…でも蓮が気に入ったならあそこに遊びに行ってもいい」
「なんっ、で?」
蓮は真っ直ぐに前を向き、どこか遠くを見つめながら離すルイスの声に何故だか心がジリジリと焦がされる気分になり感情が昂る
「え?」
「さっきから…なんなんだよ…っ…掌で俺の事を転がして楽しいか?そうやって優しい顔をして俺を落とそうとしてるのか…?俺がお前に心を預けた途端に他のやつらと同じように玩具のように遊び、捨てて、そうやって俺のことも扱いたいから俺を連れ出したのか…?!」
「…薔薇…気に入らなかった…?」
「そう言う事を俺は言ってんじゃねえ!そのお前だけの特別な場所に俺を連れていったり…いつも冷たくて何を考えてるか分からねえ顔して…好きなだけ人のことを弄んでさっさと消えるくせに!」
「……嫌だった?」
「〜〜〜〜っ!!!俺はお前が何考えて俺にいきなりこんなことしてるのかが分からねえし気味が悪いんだっ!俺に世界を憎むなっていっちょ前に説教してるお前はなんなんだよ!?人間を家畜みたいに飼い慣らしてそうやって命を命だと思わねえくせにっ!」
蓮は胸の中に渦巻く真っ黒い感情をルイスにぶつけるとハァハァ、と肩で息をし、睨みあげる
ルイスは目の前で感情を爆発させ怒り出す蓮に最初は驚き、気に入らなかったのかと思ったが最後のその一言で全てを理解した
「…その通りだね…命を命だと思わない…蓮の言う通りだよ…だからいつか終わる日が来る。報いを受ける日が来る…違うか?」
「ああその通りだ、お前はその犯した罪の分苦しんで、そして死んでしまえ!」
「…ふっ、その通りだな……」
ルイスは自嘲するかのように嘲笑い瞳を伏せる
「……蓮に嫌な思いさせるために連れてきたわけじゃなかった……また、熱が出る前に戻ろう」
ルイスは顔をあげ蓮にそう謝ると再び歩き出した。しかし顔をあげたルイスの瞳は再び暗く赤色に染まり、先程までの優しい空気とは一変しまたもや酷く冷たく残酷なほどに整った顔をして蓮を見つめていた
「……っ」
蓮は何を考えてるのかが分からないルイスへの苛立ちと、八つ当たりをしてしまった自分の小ささに拳を握り締めると、数歩後ろをたどって歩き出した
◇◇◇◇◇◇
庭をわたり終え、廊下へと入るとルイスはそのまま用事があるからお前は部屋にもどれと言い残し廊下で別れ一人部屋へと戻り、ベッドに腰掛ける
「っくそ!」
蓮は先程見たルイスの泣きそうな瞳が頭の中をグルグルと周り、自分が今朝決意したばかりの復讐の炎が消えていく事に酷く怯えた
心が、ルイスに囚われ、魅了され、縛り付けられる。
いつか俺もあの日暗闇の中で聞いていた声の主のようにルイスに自ら身を捧げる日が来るのだろうか…?
そんな日が来た時俺は本当に心も体も堕ちてしまっているのだろうか…
蓮はそう想像しただけでも酷く怯え、そんな自分に生きてる価値などないと心を震わせる
――俺はあいつを殺して、この国から人間を開放するんだ…
蓮は心の中を埋め尽くす訳の分からない感情を抑え付けるとそう自分に言い聞かせ瞼を閉じたのだった
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