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Sieben_3
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今日はもう会えないのだろうか
俯いていた顔をあげて夜の空に浮かぶ月を見上げる
夜の闇も色濃くなり
さっきよりも一層暗闇に包まれたようだ
森や海に生きる自然の命達も眠りについたかのように静かでまるで自分だけしかこの世にいないみたいだと蓮は思う
なんだか少しだけ気味が悪い
さっき迄の綺麗な月さえも風と共にやってきた薄い雲に覆われはじめていた
「………戻るべきか」
城を探し出すのにきっと1日はかかるだろう
それほどルイスの住む城は想像もできないほどに広く大きく立派だったのだ
仕方ないと肩を落とし
また明日にでもルイスを探し出そうと考え直した蓮は城へと足を向ける
部屋を飛び出したときとは全く違う
覇気のない重い足取りで歩みを進めていた時後ろからガサガサと何やら物音がした
「飼い主様っ?!」
バッ、と勢いよく後ろを振り返る
しかしそんな期待とは違い
蓮の後ろにはルイスの姿はなかった
「……なんだ?」
しかし確かに何かが蠢く音がしたのを蓮はハッキリと聞いていた
何か奥にでも居るのか
元々、怖がりでもない
どちらかと言えば好戦的な蓮はその音の正体を突き止める為に闇の中へと足をすすめる
城とは反対の方向
敷地内にある木々が生い茂り森のようになっている場所
昼は沢山の動物や小鳥達が会話をし
花は優しい風に吹かれ微笑む
とても暖かな場所
しかし今、蓮の瞳に映る森は
まるで何かお化けでも出そうなほどにうす気味悪い
それでも臆する事無く突き進んでいくと
何やら視界の先に白い建物が見える
何となく見覚えのあるようなその形に蓮は足を早めた
「…っ!ここ!」
闇の中浮かび上がったその姿は蓮が追い求めていたあの薔薇園そっくりだ
白に包まれ高貴で優雅なデザイの温室
確かにあの日も狭い抜け道を歩いたことを思い出した蓮は迷いなくその温室へと入り込んでいく
鍵のかかっていない扉をあけて
中に入るとふわっと甘い蜜の香りが鼻をかすめる
そして中へと歩みを進めるとそこには薔薇ではなく白の美しい花が咲いていた
「薔薇じゃないのか…」
ルイスに連れて行ってもらったところとはまた違うんだと
似ているだけでここはその場とは全く違う場所なのだと蓮は期待していた分がっくりと大きく肩を落とす
本当に今日はツイていない
もう大人しく部屋へ戻れと言う事なんだろう
堪らず漏らしたため息と共に蓮は後ろを向くと扉へ向かって歩き出す
金色に輝く取っ手を手に握り締め
外へと出ようとしたとき蓮の体は後ろへと何者かにより引っ張られた
「――ッ!?」
ぐんっ、と勢いよく引っ張られた蓮は温室庭園の真ん中辺りまでその体を投げ飛ばされる
普通の力ではない大きく危険なその力に蓮は驚いたと同時に体の異変に気づいた
細く華奢ではあるが無駄の無い綺麗な体をウネウネと何やら粘着質な触手のようなものが体を這い回っている
その気持ち悪さは何とも言えず
蓮の表情は堪らず嫌悪を映し出しそれらを引きはがそうとした時
どこから増えたのか体に巻き付くそれとはまた違う新しい触手に両手首を拘束されてしまった
ぐるぐると細い手首に巻き付いたそれに驚き蓮は途端に今の状況が危ないと感じ取る
これはただの植物ではないんだと気づいた時それはもう蓮の体を味わう準備をしていた
ネチュネチュと触手から大量の液体が浮き上がる
その液体がドロドロと蓮の体に触れると途端に服が溶けていった
「っ!クソ!」
グネグネと何本もの触手が蓮の体を撫で回しては服を溶かしていく
あっという間にあちらこちらの服の大部分を溶かされた蓮の姿はあられもなく、そして何処かいやらしさを感じさせた
「離れろっ…!」
気色の悪いその植物に蓮は苛立ちが沸き上がる
手首に巻き付いた拘束から抜け出そうとしたとき体にチクリと何やら痛みが走った
幾つもある触手のうち一つだけ
何やらトゲのようなモノをつけたのがいる
恐らくさっきの痛みはそいつのトゲだろうと蓮が考えた時どくんっと体が大きく脈を打ち出した
どくんっどくんっ
段々と大きくなる脈と共に息が上がってくる
いきなりの体の異変と頭の奥が痺れ出したことに驚いた時再び蓮の体にその触手が持つトゲが突き刺さった
「いっ…!」
ぷつっと音を立ててトゲが刺さる
そして離れていったトゲが刺さっていた場所からはうっすらと血が滲みだす
一度目よりも深く刺されたのだろうか
痛みがさっきよりも強い
ジンジンと熱を持ち出す痛みに気を取られていた時体の熱が一層酷くなった
さっき迄とは違う
明らかに体が熱く疼いている
それはまさに媚薬を盛られた時と全く同じで
その事に気づいた時には既に手遅れだった
あのトゲに何かしら毒があったんだと蓮が気づいたと同時
さっき迄ただ蓮の周りを取り囲むようにしてウネウネと蠢いていた触手が一斉に体めがけて襲いかかる
ヌルヌルと何かの液を身にまとった触手が好き勝手に蓮の体を這い回る
それも一斉に、容赦なく
至る所をあちらこちら攻められてしまい
怒りに震えていた蓮の弱く敏感な所さえも攻め立てられた
「やっめ!…っひ!…や…っ…んぅっ!」
嫌なのに息が上がってくる
漏らす吐息には熱が篭り
頭の奥は白く染まり出す
体の力はどんどん抜けて
反抗していた力までも失われていく
調教師により開発され尽くした蓮の体は少しの刺激だけでも快楽へと染まるようになっているのだ
そんな蓮にとって媚薬を体内に直接流しこまれ体の敏感なところばかりを撫で回される事は苦しいほどに気持ち良くて堪らない事だった
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