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「葵!!!」
「んっ・・・・終わったか?」
「・・・・・と言うかそれ」
「ん?」
イオの声で目が覚めたけど、様子がおかしいな
イオは全くわからないと言うか変わってないような
「葵が決めたの?」
「何が?」
「だから、カラー」
「ん?」
決めたと言うか聞いていなかったと言うか
何気なく鏡を見つめ・・・・・・・
「なっ!!!うわーーーーーー!!」
俺も驚いた
「お客様、お似合いですよー」
「な、なにこれ」
「ですから、説明したカラーのシンフォニーブルーです」
「・・・・・・・・・・・」
シンフォニー??
いやいやいや、と言うかこれはまずいだろ
真っ青だぞ
マジで交響曲だぞっ!
いや、話を聞いていなかった俺も悪いけど、普通こんなカラーを勧めるか?
いやいやいや、おかしいだろ?
でも、何となく好きな色を聞かれたような気もしないでもないけど・・・・
「あ・・・葵?」
「・・・・・帰るぞ」
「えっ?」
とにかく今すぐ帰りたい
まるで他人を見ているみたいですごく落ち着かないし、泣きそうだ
「帽子貸して」
「う、うん」
イオの帽子をかぶり、急いで店を出た
やはりおかしいだろ?
普通は無難なカラーを勧めるんじゃないのか?
例えばブラウンとかさ
なのに・・・・・なのにっ・・・・・
確かに俺も悪いけどさ
「葵・・・なんかごめんね」
はぁ・・・落ち込む
しかも帽子かぶってても視線を感じるし
「葵・・・・・」
でも、明日までの辛抱だし早く家に帰ろう
「・・・・・・・ごめんね、俺のせいだよね・・・ホントに・・・・ごめんっ・・・・・明日まで待てなくて・・・・ごめん・・・・・グスッ」
あれ?
なんだ?
さっきより視線を感じる
しかも俺ではなく後ろ・・・?
足を止め、後ろを振り向いて驚いた
「なっ!イ、イオちゃん??」
何で泣いてるんだっ!!
俺、何か言ったか??
「ごめん・・・・俺のせいで・・・だから俺・・・・お詫びに坊主に」
「待てっーーー!!何言ってんだ?」
「だって、葵は怒って無視するし」
「えっ」
いや、してないけど・・・・・ええっ?
「今から戻って・・・・」
「ダメだ!別にイオを無視してるわけじゃないしそう勘違いしたのなら謝る」
「・・・・・・・・・・・・・・ホントに?」
「もちろんだ、髪は明日戻すから心配するな・・・ただ、少し驚いただけで」
「うん」
「だから今日はもう帰っていいか?」
「勿論だよ、楓に見つかったら何を言われるかわからないしね」
「そうだ!何を言われる・・・・・・・・・くっ!」
「ん?」
何でこんな所で会うんだっ!!!
「やほ!」
「あはは・・・・楓」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ついてない
今日は俺にとって最悪な日だ
「華、この・・・・・・」
やっぱな・・・・・
何を言うつもりだ?
覚悟は出来た、さぁ笑うがいい!!
「な、なにかな」
「この・・・・・素敵な髪の殿方は?」
は????
「えっ」
「ん?」
マジかよっ!!
てかどうして気付かない??
ある意味ショックだし
「えと・・・・」
「後ろ姿しか見えなくて、華にはすぐ気付いたけど」
「あはは・・・・・・」
ま、まぁ・・・・帽子かぶってるしなっ!!
「俺だよ」
「・・・・・・・・・・・え」
「はぁ」
「葵?」
「そうだよっ!」
「・・・・・・・・・・・・うわーーーーーー」
「何」
「褒めて損した」
「は?」
「華の浮気現場を押さえようと思ったのにな」
「しないからっ!!」
「そうだぞ!」
「でもさ、いい感じだし・・・・・ちょっと待っててね」
「ん?」
なんだ?
突然どこかに電話を・・・・・・
「あっ、もしもしー楓だけどライヴの衣装の事でね・・・うんうん、それで葵の衣装のカラーをレッドからブルーに変更出来るかな・・・そう、うんじゃよろしくね」
ちょ!!!
まじかよっ!!!
「おぃぃ!!!」
「よかったね、変更したからカラーを黒に戻さないでね」
「・・・・・・・・・・お前、新種のいやがらせか?」
「やだな、似合ってるのに」
「・・・・・・・・・・・・」
「じゃ、俺用事があるからまたね」
「うん、また」
「・・・・・・・・・・はぁ」
楓に会わなければ明日元通りになっていたはずなのに
何でだ・・・・・・なんで・・・・・ナンデ・・・・・
「えっと、葵」
「・・・・・・・はぁ」
「実は俺もね、似合ってると思うよ」
「でも、驚いてたじゃん」
「それはさ、黒から突然見慣れないカラーになってたら驚くでしょ?葵なら絶対しないカラーだし」
「まぁな」
「だけど、ホントにいい感じだと俺は思ってる」
「・・・・・・・・・・うん」
イオにそう言ってもらえたのは素直に嬉しい
でも・・・・・ずっとこのままは嫌すぎる
明日までの我慢がライヴまで延期とか
「ホントに似合う?」
「うんうん!」
「一緒に歩いてても嫌じゃない?」
「もちろん!」
「・・・・・・・・・・ならいい」
「俺、そんな葵も好き」
「っ!!」
今の一言で、もうずっとこのままでもいいなんて思ってしまった
マジで単純すぎるよな
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