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君はいらない
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今日は、朝から心に見張られていた
逃げないのにさ・・・・・・
「では、そろそろ行きますので車に移動して下さい」
「行くぞ、楓」
「うん」
そして冴の監視もついた
「いいか、よく聞け」
「うん」
「お前が大人しくしていれば半日で終わる仕事だ、言いたい事はわかるよな?」
「わからないけど」
「だからっ!!勝手に動き回るな!消えるな!小道具で遊ぶな!」
「・・・・・・・・・・・・わかった」
ここは大人しく返事をしておこう
「心、今日の撮影は俺達だけ?」
珍しく葵が質問してる
「いえ、他のバンドも撮影をしていると聞きましたがスタジオは別ですので」
「そっか」
「確か、先月デビューしたバンドだと聞いています」
「じゃ、わからないな~」
「ですよね、実は僕も余りよく知らないんですけど、最近急激に伸びているバンドみたいです」
「そうなんだ」
そんな事はどうでもいい・・・・・今は気が重い
撮影は疲れるし好きじゃない
「何の撮影だっけ?」
「楓さん・・・・・・」
「ん?」
PV撮りは終わってるし、アルバムのジャケ撮りも終わったはず
「雑誌の表紙ですよ」
「そう」
「前にインタビューした雑誌です」
「インタビュー・・・・・」
「ああ、ほとんど冴に任せたやつだ」
「何となく思い出した」
確か、ホテルの部屋でインタビューしたような気がする
そこのホテルにはプリンが無かった事も思い出した
「プリンがなくてお前が一言も喋らずに終わったやつな」
葵め・・・・・
余計な事まで覚えてるし
そんな会話をしていたら、撮影スタジオに到着してしまった
都内だからあっという間だね
「では、楓さん・・・迷子にならないで下さいね」
「ならないよ」
「と言うか勝手に消えるなって事だ」
「うん」
そういう事か
自信はないけど頑張ろう
「控え室に衣装も用意してありますので」
「わかった」
「準備出来たら撮影を開始しますので」
「うん」
心はそのままスタジオに向かい、俺は冴に腕を掴まれていた
「痛い」
「嘘つくな」
「・・・・・・・・・・・・・」
「行くぞ」
「うん」
そして控え室に入ると、すぐにメイクさんがやって来た
最初は華からメイクを始めた
「な、何?」
「華ってメイクするとホントにクールだね」
「そのクールって」
「冷たい」
「やっぱり」
「でも、美人さんだからオッケー」
「ありがと」
今度は湊を見てみよう
「あっ、どうしたの?」
「メイクさん」
「はい」
「リボンをつけてもいいからね」
「ちょ!!」
「わかりましたっ!」
うん、今日のメイクさんはノリがいい
次は葵
「何だよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・詐欺」
「は?」
言いたい事は言ったから満足
冴は・・・・・・
「お前はここだ」
強制的に鏡の前に座らせられた
「お願いします」
「うん、よろしくね」
「髪はポニテでいいですか?」
「うん」
「では、サイドを編みこんでポニテにしますね」
「うん」
ツインテにしてと言えばしてくれるのかな?
しないけど
暇なので、自分でメイクをした
「楓、今日はカラコンな」
「うん」
余り好きじゃないけど仕方が無い
大人しくしていないと早く帰れないし
「ねぇ」
「はい」
「瞳の中心は全世界共通なのかな?」
「・・・・・・え?」
「外国の人とかさ、グリーンとかブルーとかいろいろな瞳の色でしょ?」
「そうですね」
「でも、中心はみんな黒じゃない?」
「考えた事もありませんでした」
「そう」
気になる
世界共通なのかが気になる
後で和海に電話して聞いてみよう
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