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謎
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イライラしながら空港に向かい、そのまま待っていた秘書と共にシンガポールへ向かった
本当なら今頃、楓と楽しい時間を過ごしていたはずなのに・・・・・・・
でも、向かう前でよかった
もし、移動中だったら楓の事が心配で仕方がなかったはずだ
都内ならタクシーに乗れば何とかなりそうだが、それ以外は・・・・・何をしでかすのかが正直怖い
「本当に申し訳ございません」
「君に落ち度はない」
「しかし」
「とにかく、今日中に話をつけてそのまま戻るつもりだからチケットの用意をしておけ」
「わかりました」
「それと、君もずっと働き通しで休む時間がないだろ」
「私は大丈夫です」
「飛行機の中で少しでも休んでおけ」
「はい」
彼も本当なら今日からオフのはずだったのに、連絡を受けてすぐに会社に戻って来た
「戻ったらそのまま家に帰るといい」
「しかし」
「家庭サービスも大事だろ?」
「社長・・・・・」
「軽井沢に私の別荘があるからよければ使うといい」
「えっ?」
「家の鍵は私のデスクの引き出しだ」
「よろしいのですか?」
「構わない」
「ありがとうございます、では喜んで使わせていただきます」
「ああ」
楓は別荘が嫌いらしい
いや、別荘が嫌いなのではなく近くにコンビニがないからか?
確かに、プリンを買いに行くような場所までは車で30分かかるし、楓には退屈すぎる場所なのかも知れない
退屈すぎて湖まで散歩してそのまま溝にはまって戻らなかった事もあるし、乗馬をすれば髪を食べられてべたべたにして戻ってくるし
楓には危険な場所すぎる
「そうだ・・・・・」
「何でしょう?」
「・・・・・おこ・・・・とは何だ?」
「おこ・・・・ですか?」
「ああ、知っているか?」
「例えばどのような時に?」
「急に仕事が入ったと言ったらそう言われた」
「でしたら、今使われている若者の言葉だと」
「若者?」
「ツイッターやブログでもよく使われています」
「それで?」
「おことは、怒っていると言う略です」
「なっ!!」
「他にもあるみたいですが私もよくは存じ上げません」
「・・・・・・楓はやはり怒っているのか」
「社長?」
「そうか・・・・・どうしよう、ワニでもお土産に・・・・・」
「無理ですから」
「とにかく、現地に到着したらさっさと済ませるぞ」
「はい」
はぁ・・・・・
楓を怒らせてしまった
久しぶりに二人で過せると思っていたのに
今頃何をしているんだろう
まさか、迷子?
携帯も使えないし、心配だ
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