アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
ナンパ
-
「楽しみにしとけよ!」
用はこれだけだったらしく
東くんたちと合流する
「朝比奈お帰り♪
めっちゃ海綺麗!泳ごう」
東くん、海綺麗だよ!
綺麗だけどね
「あの僕…泳げない」
誘ってくれたのは嬉しい
東くんには悪いけど一緒にいけない
「なら、俺が教えてやるよ
浮き輪借りてくるから待ってて
ここら辺貝殻多いから拾ってみな
オレが戻って来た時見せてよ♪」
「うん!」
東くんが海の家に浮き輪を借りに行ってくれている間に貝殻を拾う
足元には色々な種類の貝殻が広がっていて
なるべく形がいいのを選ぶ
足元は水がかかって冷たい
風も吹いてて気持ちいい
いつの間にか両手いっぱいに貝殻が集まっていた
これ東くんにあげよう♪
パーカーのポケットに入れる
パンパンになっちゃうけどいいよね
「ねぇ、君。もしかして1人?
それなら俺らと一緒に遊ばない?」
貝殻集めを再開しようとすると
見知らぬ人に声をかけられた
誰だろ…。怖い
東くんまだかな……
「1人なんでしょ?
俺ら思い出作りに来てんだよ
是非君とも思い出作りたいな♪」
腕を掴まれる
相手は5人。多分大学生
怖くて声が出ない
「一緒に遊ぼうよ」
嫌だ!
首を降って抵抗する
掴まれた腕も揺らす
「くそっ!抵抗すんな!!このガキ」
手をグッと引っ張られてポケットから
集めた貝殻がこぼれ落ちる
待って…!
掴まれていない方で手を伸ばしても
届かなかった
落ちた場所はあろうことか
相手の足元
パキッー
踏まれた
離された足元を見ると
粉々になった貝殻……
東くんにあげようと思ってたのに
「おっ!やっと大人しくなった
ったく。手を煩わせやがって。」
せっかく集めたのに…
掴まれている手が痛い
でもそんなことすら忘れさせるぐらいに悲しい
グイッー
「こいつ俺の連れなんだけどお兄さんたちなんなわけ?」
肩を掴まれて後ろに引っ張られる
東くん…!
「なんなのかな~?お兄さんたち
こいつになんか用なわけ?(^言^)」
「い、いやぁ…
なんでもない!じゃ、じゃあ俺ら行くから」
帰っていく
よかった。東くん来てくれて。でも…
「ごめん朝比奈遅くなって。朝比奈?」
「ごめ…なさぃ。」
恐くて我慢していたからなのか
貝殻を踏まれてなのか
もしくは両方のせいなのか
涙がこぼれる
「どうした?怖かったよな。ごめん」
違う
謝らないで
悪いのは僕の方だ
「ごめんね。僕…東くんと約束したのに
貝殻踏まれて割れちゃった…」
「いいよ。そんなこと
朝比奈が無事ならそれでいい。
後で一緒に集めよう」
抱きしめられた腕はとても温かくて
さっきの恐怖が無かったかの様に安心できる
ありがとう…。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
63 / 147