アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
capisce
-
傷つけ合わずに、僕らは近付くことができるか?
それはできない、ここから先は来てはならない。
僕の気持ちは
生まれた途端、巣から落ちて死んだ雛
Ritornava una rondine al tetto:
l'uccisero:cadde tra spini:
一羽の燕が、屋根に戻ってくる。
誰かが殺した。いばらの中に落ちた。
詩の一節が僕の頭をかすめた。
彼が何度も繰り返していた詩の、元の一節、メモ書きし、つぶやいていた。
僕ははっと振り向いた。
capisce
弓弦さんは、僕が理解するのを待っていたかのように、そこにたたずんでいた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
35 / 82