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献身
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僕は、彼の手記を読んで混乱し、少なからず興奮した。
己れのあやまちを悔い、我が身を彼に捧げたかった。
devotione
そして、やり直したかった。
もう一度、弓弦さんとの関係を、やり直したかった。
彼が、戻ってきてくれたなら、僕は、詫びて、何もかも打ち明けようと思った。
彼を理解しなかったことを、信頼できなかったことを、彼が打ち明けられるような僕でなかったことを。
打ち明けることができる僕でなかったことを。
すべて詫びて、やり直したかった。
彼の前に洗いざらい告白して、清らかな水で洗って、生まれかわりたかった。
僕は、救い主を待ち望んでいた。
僕を救ってくれる彼を待っていた。
僕を洗い清めてくれる彼を。
優しく受け入れゆるしてくれる人を。
僕の罪の告白を聞いて受け入れてゆるしてくれ、救ってくれる人を。
僕は、待ちきれず、ベッドの中で、裸になって待っていた。
犠牲の子羊のように。
弓弦さんと初めて触れ合ったあの夜のように。
僕は、白いシーツに横たわり、待っていた。
優しい手が触れるのを待っていた。
弓弦さんの手が、僕の身体をさまよいめぐるのを。
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