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絶望の後 ※
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奴は下卑た顔をして言った。
「お前がそいつとどういうふうにやったのか、聞きたいんだよ。そういう話、興奮するからな。おい、もっと、俺を興奮させろよ」
金子は、僕の肩をつかんだ。
「そいつがいなくなって、寂しいんだろう? 俺が代わりに、やってやるって言ってんだから、もっと、俺に感謝しなくちゃいけないよね」
僕に助けは来なかった。
「ほら、だから舐めて」
僕は、死を思った。
「好きなんでしょ、こういうの」
この状況を、変えられないのならば、抜けられないのならば、死んだ方がましだ。
「好きでしょうがなくて、腰振って、喘いじゃってさ。ほら、もっと優しく舐めてよ、舌使ってさあ」
その方がずっと楽だ。
「おかしくない? やってやってるのにさ。そんな嫌そうな顔して。なんかイライラして、余計むらむらするんだけど」
でも、死ぬわけにもいかない。
「うわっ、すっげ、いい」
どうしたらいいかわからない。
「挿れるぜ」
僕は虚ろな抜け殻だった。
「狭っ。お前狭すぎだよ」
魂の抜けた脱け殻。
「痛くて入んないわ。ちぇっ、これじゃあ、全然だめだな」
人形のような僕。
「おい、あんた、俺が来る前に、もっとやりやすいように、ちゃんと広げといてよ。お願いしますよ」
僕は死んでしまった。
「それくらい準備しとけって。ったく、全然入んないわ」
とっくに死んでしまっていた。
「痛っ。お前のせいだぞ。もっと脚開けよ」
明日は、仕事に行かなくちゃ。
「しょうがないなあ。バイブつっこんでやろうか?」
こんなことで休んでる場合じゃない。
「このバイブ高かったんだぜ」
一日休んだのは、風邪気味だったから。
「いいだろ。もっと鳴けよ」
吐き気がして、だるくて、食欲がなくて、朝起きれなかったから。
「脚閉じんなよ」
きっと風邪だ。
「うっわ、やっらしい。丸見え」
夜寝付けなかった。
「閉じんなって。奥までほしいんだろ? 」
奴がどこかにひそんでいるか、突然押しかけてくるかも。
「すげえな。よだれ垂らして」
それに、弓弦さんが帰ってくるかも。
「そんなにいいのかよ。やらしいな、ほんと」
だから玄関を開けてあげなくちゃいけない。
「スイッチ入れてやろうか? 」
合鍵を置いていったりしなくてよかったのに。
「スイッチ入れてくださいって言えよ」
合鍵が、台所のテーブルの上にあったのを見つけたとき、僕はショックだった。
ほんとうに出ていってしまったんだ、って。
「バイブどこに入ってんだっけ?」
だから、弓弦さんが帰ってきたら、玄関を開けてあげなくちゃ。
「ここだよ、ここ。こんな奥まで入っちゃってんだよ」
いつ帰ってくるかわからないから、起きていないと。
「変態でやらしい僕のお尻の穴犯してくださいって言えよ」
そんな風に考えながらうつらうつらすると、見るのは嫌な夢ばかり。
「どこがいいんだ? ここか? ほら、鳴けよ、もっと」
叫んで目が覚めると冷や汗でびっしょりだった。
「変態な僕は、お尻が気持ちいいですって言えよ」
そんな毎晩に、奴の来襲。
「バイブ突っ込まれて嬉しいですって言えったら。ほら、グリグリされんの好きなんだろ」
僕は気が狂いそうだった。
「もっとバイブほしいですって言えよ」
もう、気が狂っていたのかもしれない。
「奥まで突っ込んでくださいって言えったら」
だって、これから話すことは、信じられないことだから。
「奥までバイブ突っ込んでグリグリしてくださいだろ?」
「あっ……ああっ!」
「よだれ垂らして喘いじゃう変態ですってな」
僕が、壊れてく!
「ほしいですって言えよ」
「ほしい……あっ、あ、あぁっ」
「やらしい僕はバイブ奥まで突っ込まれて喜ぶ淫乱です、だろ?」
「あっ、あぁんっ、やっ、あっ、はっ」
「スイッチ入れてくださいって言えよ」
「あっ、あんっ、ダメ、あっ」
「ほら早く言えよ。僕のお尻拡張してくださいって言えよ」
「お尻、あっ」
「お尻の穴広げてください、だろ?」
「お尻の、あっ、ほしっ」
「なにがほしいって?」
弓弦さん、弓弦さんのがほしい!
「ほしい、いっぱい、奥まで」
弓弦さんの、僕のお尻に、いっぱい。
「そんなにバイブのスイッチ入れてほしいのか? 変態だな」
「あっ! ああっ!」
あっという間に、バイブの振動は、脳天をつんざき、僕は、がっくりと死んだようになった。
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