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「カラベラス!?」
「手伝ってくださいってお願いしたでしょう
その子達をこちらへ引っ張ってきてください」
「これ制服なんだぞ、」
セロジネは文句を言いながら水をかき、少年たちの肩に手を回すと縁へ戻ってきた
カラベラスと博士が一人づつタイルの上へ引き上げる、
二人とも体は冷たいが息はあり
ペッツ博士はその滑らかな肌の冷たさを暫し無言で確認していた
「この花弁はなんです?」
セロジネが頬に貼り付いた紅い花弁をはがしながら尋ねる
「金魚草ですよ、知らないんですか?」
「よく似合ってるぞ」
「それはどうも」
ペッツ博士に言われセロジネが胡乱な目つきで花弁を指で弾くと、それは水面に戻り再び更紗模様の一部となった
セロジネとカラベラスが少年を背負い、一階の客間へ運ぶ
長椅子にタオルを敷き二人を寝かせた
少年の一人は小柄で、二人とも肌は透けるように白い
一見よく似た兄弟のようだがカラベラスは「子供なんて皆同じ顔ですよ」と言う
「それにしてもどこから入ってきたのやら」
セロジネが着替える間にカラベラスはペッツ博士の隣に座り
囁くふりをして耳朶に唇を寄せる
「番犬が役立たずのようだ」
「酷いな、俺は犬ですか」
低く笑いを溢すカラベラスを押しやろうとし、逆にその手を取られ長椅子に倒された
「貴方の犬なら、それでもいい」
博士の眼鏡を奪おうとして咳払いに顔を上げる
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