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慣れない生活6
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キスされても、嫌じゃない
仁のする事は全部が優しい。
「春斗はもっとたくさんの事を言葉にしていいんだ」
ポンと背中を叩かれる
不安とか、怖いとか、卑屈な部分とか
全部、なくなっちゃいそうで
「…嫌いに、なるよ…」
必死に隠してしてた、醜い部分
それを知られたくない
「ならないよ。」
力強く抱きしめられる。
本当に、ならない?
仁の言葉は…信じても平気?
「仕事、できるようになりたい。」
夢ならたくさんある。
叶えられないと分かってることも、ある
「うん。」
「みんなの迷惑に、なりたくない」
「なってないって」
「…自由に、なりたい」
仁は少し悲しそうな顔をして、俺の頬を優しくなぞった。
「大丈夫。俺が、叶えてやるよ」
泣きそうだ。
「見んなっ」
「分かったよ。」
俯く俺を覆い隠すみたいに、包まれる
仁の落ち着いた鼓動音を感じると、力が抜けていく
「頑張ってごらん、春斗」
「…うん。仁、見捨てない?」
もう、虚勢をはるのは疲れた
甘えたい。
優しさに頼りたい
「ばか。見捨てる事なんてあるか」
「うん。」
その言葉だけが、俺の自信になる。
仁は、欲しい言葉しかくれない。
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