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栗橋パーティー5by栗橋
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すぐに春斗の所へ戻れば、春斗はまたベンチに座り俯いていた。
「悪い、春斗」
怒ってる、よな。
かなり一方的において行っちゃったし
春斗は顔を上げると、不思議そうな顔をする
「…仁、なんか辛そうな顔してる。」
どきりと心臓が鳴った。
図星だからだ。
意外と鋭いのな。
「大丈夫だから、行こう」
「わかった。」
春斗はどこか不機嫌そうに言った。
なにか、お詫びしないと
そう思ったが
その心配はすぐに消えた。
「仁!!見て!これ!」
大型ショッピングセンターのオモチャコーナーに着く
2人がハマってる電車を買う予定なんだけど
「すげー!!今のおもちゃって細かいのな」
店内を走るおもちゃの電車に、春斗は子供以上に興奮してる。
さっきの不機嫌さはどこ吹く風…
無邪気な姿は、まるで小さな子供のよう
「よーし、買うか」
春斗が喜ぶなら買ってやりたくなる
それほど春斗は喜ぶことが少ないから
「何言ってんだよ!!欲しがってるからってすぐ与えちゃダメなんだぞ!仁はそーゆうとこ全然っだめ!」
「すみません」
し、しっかりしてる…
子供ができても安心だな、こりゃ
「お前、いい父親になるよ。双子も奏太より懐いてるし。」
そう言うと、春斗は複雑そうな顔をする。
「父親に、なれるなら。子供は自由にさせてやりたいな。やりたいことさせたい」
小さな夢を、遠い世界のことのように
春斗は語る。
春斗は夢を語る事が多い
でも、いつも諦めてるように言う
「お前なら立派な人間になるよ」
ちゃんと人の痛みを知る人間になれる。
俺は確信してるから。
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