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純情3
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テレビの前は俺の定位置
ひたすら勉強して
「うーん…」
行き詰まると、チラリと隣の部屋を見る
そうすると、ベッドの横にある
今まで貯めてきた貯金箱がみえるんだ。
「頑張らなきゃ…」
あの貯金箱は夢のバロメーター
体で稼いだ汚いお金と
仁の所で稼いだ綺麗なお金が入ってる
あれをいっぱいにして、勉強もして
大学に行くんだ
大学に行けば、家を出てバイトを始めて
自分のお金で生活する
そうすれば、あの家から逃げられる
それか、仁と住んでもいいなぁ
というか、住みたい
けど、それって超我儘だよな
我儘なんて言ったら、嫌われるよな
「また勉強してんのか?偉いな。少し休憩しないのか?」
仁の手にはアイスココアがあって
「ココアだっ!」
これ、好きなんだ
甘くて、優しい、ホッとする味
「よしよし、子供だなぁ」
「子供じゃないっ!」
くすくすと、仁が笑ってくれる
仁の笑顔を見ると、心がじんわりと熱くなる
笑ってくれる事が、嬉しい
「そろそろ映画を見ようか」
「うん!!」
ペンとかノートとかは、すぐにどける
「急がなくていいのに…」
また笑われた。
いーじゃん楽しみなんだからさ!
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