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陽だまりのようなby栗橋
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営業の仕事は嫌いじゃ無いけど、人一倍大変だ。
「大変、申し訳ありません!」
謝って、お願いして、提案して
上司にも客にも頭を下げることも多い
ノルマもあるし、それに押しつぶされそうになる時だってある。
「どーんまい、栗橋」
気分転換に給湯室に行けば、鶴瀬がタバコを吸っていて
「あーらら。また怒られてたな。
新人君のミスも、お前の責任ってね!」
そうなのだ。
4月入社の新人君は、まだ大学生気分が抜けてなくて
それでお客に怒られる。
「別に、新人のケツ拭くのはいいさ…」
「お前、優しすぎると利用されるぞ。たまにはズバッと言うべきだろっ!!」
ズバッと、ねぇ。
そんなの言ったらやめちゃうかもしれないし
「つーかさ、ノルマも毎年増えるし。ノルマ行かなきゃ怒られるし。」
「なんだよ、鶴瀬。落ち込んでんの?」
「俺たち、結婚してないだろ?なんのために働いてんだろーって思わね?」
「別に自分の為だろ。」
「あー、寂しぃ!!」
寂しいか
普通の人間なら、奥さんと子供の為に働くもんな。
俺はもともとこんなんだし
普通の人生を送ることは、自分の性癖を知ってから諦めた。
それを自体を、苦に思った事は無いから、どうでもいいけど
『気持ち悪い』
『近寄るなよ、うつる』
そんな風に言われた事もあったなぁ
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