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陽だまりのような3by栗橋
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サボってしまった
家に帰るのもなぁ
コーヒーショップで、時間を潰す
指輪…かぁ…
男同士って、そういうイベント無いもんな
蒼先輩、喜んだろうな…
おっきい目をさらにおっきくして
『俺が蒼さんを忘れさせる』
「ふっ…」
春斗の事を思い出す。
面白い奴
あんな風に言い切られると、本当にそうなっちゃいそうだ
「よう、栗橋君」
声をかけられる
はっとして顔を上げれば、慈恩さんがいて
「あ、どうも。その節はお世話になりました」
慈恩さんは笑った
「一緒でも、いいか?」
コーヒーの乗ったトレーを置いて
どさりと座る
「三ツ橋君は元気か?」
「…えぇ。」
「手は出してないのか?」
うっ
出してないとも言い切れない、よな?
「あの、付き合う事に、なりまして…」
「そりゃまた…急展開だな」
「春斗と少し、いざこざになった時に、あいつ自分の体を傷つけてしまって…」
「まさか、寂しさを埋める為に付き合ってんのか?」
図星
察し良すぎだろ
「三ツ橋くんから、告白されたのか?」
なんでも、お見通しか。
「…春斗は人としての好きと、恋愛の好きを勘違いしてるんですよ」
辛い環境、そこに入ってきた普通の優しさ
それを、勘違いしてもおかしくない
恋愛の好きと、間違えても…
「…俺は、そうじゃないと思うけどな」
「そう、ですか?」
慈恩さんはニヤリと笑う
「第一、優しくされたから、好きになって。
それの何が悪いんだ?」
「…悪いとは言ってないですけど」
「固く考えすぎなんだよ。もっと感情に素直に生きてみたらどうだ?
いい奴としてやっていくのも、辛いだろう?
そうしないと、好きな奴を取られるぞ」
もう、取られました
なんて、言えないけど…
「肝に命じます。」
「あっそ。でも俺はな…
お前が落ちて、襲うほうに賭けるね」
どきりとした
なんだか、言い当てられてるような
それが妙に腹立つ
「春斗には、男同士じゃなくて普通の幸せを掴ませてやりたいんです。
だから、賭けは負けますよ?」
「そうか。俺が負けたら3万円奢ってやるよ」
慈恩さんは全く相手にしてない。
「約束ですよ。」
「後悔すんなよ」
年の差って、感じるよな
5歳違うだけで、こんなに余裕だ。
10も違えば、もっともっと感じ方とか違うものだよな。
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