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仄かな灯
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ポケットに入れた指輪が、コロコロと踊ってる
川に沿ってある山道を歩きながら
俺はその感触を楽しんでた
少しずつ夕日が落ちてきて
人も、減ってきたし
薄暗くて、ちょっとくらいなら気づかれない?
前を歩く、仁の大きな背中
頼り甲斐があって
優しい背中
あったかそうな、手…
自分の手を見て
「触り心地悪そ…」
ポツリと囁く
手をつないだら、嫌かな?
でも…手をつないで歩きたいな
きっと暖かいんだろうな
そっと手を伸ばす
そっと、さりげなく
あと6センチ
あと3センチ…
あと…あと…
ほんのりと温度を感じる
数えるのと一緒に、心臓の音が大きくなって
ドキドキと、体が震えるほど
大きく
大きく。
もう少しで、触れられる
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