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願い事
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泥の中に落とされた指輪
仁にとっては、あんな指輪いらないのかな
値段は安くても
俺にとっては、物凄く大切なもの
仁がくれたから、特別なもの。
「っ…くっ…」
走りながら、目をこする
頬を伝う、涙を感じて
俺は大事にしたい
2人の思い出だと思うけど
そうやって思うのは、俺だけなの?
「わっ!!」
ゆかるんだ土に足を取られて、転ぶ
泥だらけになった服
泥だらけの体
「せっかく…」
仁の隣に立っても大丈夫なように
綺麗な服を着たのに
全部、整えたのに
そんな事しても意味ないって、思っても
それでも頑張りたくて
仁の隣に相応しくなりたい
なのに、泥だらけ。
子供みたいに
立ち上がって、また歩く
「付き合うって、なんなの…」
付き合えたら、きっと楽しいんだと思ってた
デートして、キスして、抱き合って
思いの通じたHをして
なのになんで、俺、今1人で…
なんで、こんなに寂しいんだろう
付き合う前より、ずっと
花火をやった河原まで来て、しゃがみこむ
小川の音を聞きながら、止まらない涙を拭き続けた。
失くしちゃった指輪みたいに
俺がいなくなっても、仁は大した事ないとか思うんだろうか
ずっと、見つけられないまま
1人で、置いてかれるんだろうか?
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