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願い事2
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「春斗っ」
求めてた、仁の声が聞こえて
とたんに恥ずかしくなる
見られたくない、こんな顔っ
「…春斗」
しゃがみこむ音がして
「お前、その怪我…」
ズキズキと膝とか、肘が痛くて
多分こけた時、怪我したんだ
俺だけ、一方的に指輪を大事に思って
一方的に傷ついて
しかも、怪我をして
こんなんだから、いつまでも子供扱いなんだ
キスも、抱きしめもしてくれない
子供だから
「…っ」
泣き声を抑えても
仁には分かってるみたい
息を呑むのが、分かったから
「ごめん。ごめんな
早く帰りたいとか、思ってないよ」
優しい手つきで頭を撫でられても
寂しさが、治らない
「どうして…」
どうしてなんだろう
「どうして、俺、あと10年早く生まれなかったんだろう…」
仁の目を見れば、驚いたように見開かれてた
同じ歳なら、もっと違ったよな
俺が大人なら…
もっと相手にしてくれてた?
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