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疑惑3by佐知
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狭い店内だから、ドアの外にいても
2人の話し声が聞こえた
「どういう、つもりって?」
栗橋さんは、ビール片手に言った
「春斗くんのこと。どういうつもりなの?」
「知ってたんだ」
「ええ、本人から聞いたわ。あなたからは聞いてないけど。」
優しい口調だけど、それは怒ってるようにも聞こえた
「男でも女でも、貴方が選ぶならそれで良いわ。それに子供の恋愛に口を出すのは、親として失格だとわかるけど」
はぁと、女の人がため息をついた。
「言いたいことは、分かってる。
春斗には、未来がある。若いし、一時の気の迷いかもしれない。だから、だろ?」
「そこまでわかってて、なぜ付き合ったの?貴方にはもっと分別があると思ってた」
きつい口調
でも、それは栗橋さんにも、春斗にも
愛情があるように聞こえた
「…春斗の事情は話したろ?親父のせいで、あいつ自分のこと、凄く下に見てて」
親父?
春斗の父親、だよな
真面目で、几帳面そうな人
一回しか会ったことないけど、見下してくる感じのオーラがあった。
「自分で、自分のこと、傷つけたこともあるんだ」
え…
それって
自傷行為とか、いう奴?
あの、春斗…が?
「付き合うことで、自分に自信をつけてくれればって、思ったんだ」
栗橋さんは、後悔してるように頭を抱えた
「自分を好きだって思ってくれる人がいれば、少しは自信を取り戻すんじゃないかって…で、も…」
どういう事だ?
栗橋には好きな人がいて
それを忘れられないから、春斗の事好きでも
なかなか進展しないんじゃないのか?
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