アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
醒めた夢の行方
-
走って
走って
逃げ出した。
「……」
コンビニの前で蹲る
肩で息をして
苦しいけど、息を飲む
あーあ。
バカみたい
何が、好きなんだよ
好きになってもらいたいだよ
本気になって、バカみたい
ほらな、仁だって俺を騙してた。
この世に、本当にいい人なんて…
いやしない
優しさなんて、まやかしだ
「春?」
目線をあげれば
父さんが、そこに立っていた
「と、…うさ、…」
「春…父さんの言った通りだろう?」
「…な、んで」
父さんは、笑った
「もうそろそろ、帰りたくなるだろうと、思ってね」
ぐっ、と手首を掴まれる
「や、やだ…やだ!」
「静かにしないと…酷くするよ?」
囁くように、言われて
恐怖心で動けなくなる
「可愛いね、春。これからされる事、分かってるんだろう?」
頭の中で、再生される一方的な行為
「じ、ん…」
助けて
「栗橋?奴が助けてくれるなら、なんでここにいない?なんでお前は一人なんだ」
「ーっ…」
助けて、なんてくれない
「なぁ、春。家にいれば、傷つく事もないし。辛い事もないんだよ」
「でも…痛い事、する…」
ズルズルと引きずられて
「うーん。春、次第かな?」
そのまま助手席が開かれる
暗い車内
現実に、引き戻される
「さぁ、帰ろうか」
もう、助けはない
一生、助けは来ない
「…さよ、なら」
仁、さようなら
もう、会う事も出来ない
俺の大事な、好きな人
さようなら
続く…
↑
押し間違えてた…すみません
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
194 / 267