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浮気疑惑とその相手
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「や…っああん! ひ、っう、んぅっ…っあ!」
「祥凄いね、尿道にバイブが刺さってるのに染みてる」
「直輝……ッ! 直輝ぃ……ッ!」
「ん?」
「た、すけ、って! んああっ! くるっひ……!」
「だから?」
「――ッ」
「俺優しくするなんて言ってないけど」
「ごめっ、ごめらさ……っ、んぅっ、は、ああっん!」
祥の体が暴れる度にベットが激しく軋み
手首に巻きついたベルトがガチャガチャと鉄に擦りあう
何度達しても終わりが来ない事に怯えだした祥が哀願した瞳で見上げてくる
いつもなら止めるんだろう
ここで祥を開放してあげて
俺の手で快楽に落としていく
だけど今日はそうはしない
祥が本当に反省するまで
二度と爽の名前を出さないように
そんな何処までも自分勝手な
嫉妬から来る醜い感情に嘲笑が溢れた
「な……っお! やぁっん、んっ、どこ行くのっ」
「リビング」
「いやっ」
「ふっ、祥が好きなだけ乱れてもいいように移動してやるんだろ?」
「行かなっ、で! お願いっ」
「……俺が来るまで頑張ってね、しょーちゃん」
「な、おき……っ、直輝……!」
大きな声で呼び止める祥を無視して寝室を出る
そのまま真っ直ぐリビングへと向かうと
携帯を取り出しベランダへと出た
そんなに登録されていないアドレスの中から
そいつの番号を見つけると通話ボタンを押す
秋もすっかり冬へと姿を変えだした
夜の外は何処か寂しくて肌寒い
大きく冷たい外の空気を肺いっぱいに吸い込むと長く、ゆっくりと息を吐き出した
「……」
その間もコール音は続くがいつまで経っても相手は出ない
やがて留守番へと切り替わった電話に少し苛立ちを感じながら口を開いた
「話がある。 聞いたらかけ直してこい」
短く用件だけを話すと通話を切り
携帯を握り締めたまま外を眺めた
明日、意識がハッキリした祥に振られたら笑える
いや実際笑うどころか自殺する勢いで後悔するだろうな
今の俺、祥にはどう写ってるんだろうか
初めて祥を犯した日と同じく
怖くて傷付ける奴って認識なのかもしれない
……祥に全部伝わればいいのに
言葉とかそんな分かりにくいものじゃなくて
態度とかそんなあやふやなものじゃなくて
思ったまんま全てが祥にそっくりそのまま伝える術があるんだとしたらどれだけ楽なんだろうな
――ピリリリ
ぼんやりと考えにふけていた時
携帯の着信音が鳴り響く
画面に写る名前を確認すると通話ボタンを押した
「もしもーし、直輝どうした〜?」
「この前俺が言ったこと覚えてるか?」
「は? え、つか何キレてんだよー」
「覚えてるかって聞いてるんだ」
「覚えてるも何も直輝にはいーっつも怒られてるからなー……、……あ、もしかして祥君の事?」
「何があったか話せ」
「……俺から聞くよりも祥君から直接聞けよ?」
電話口の向こう
イヤな笑いを含んで爽が答える
こいつの悪い癖の一つが出た
やたらと茶化したり物事をわざと厄介な方へと逸らしたり
今度も素直に答える気がないのか
爽の態度はすんなり教えてはくれなさそうだ
「言われなくても祥からも聞く。 その前にお前に聞いてるんだよ」
「なら良いじゃん! そのうち分かることだろ? てか祥君は?」
「お仕置き中」
「へえーお仕置き! ん……? お仕置き……?」
「ああ」
「は? え、いやお前……お仕置きって……直輝のその言葉は笑えねーんだけど」
「笑わせるつもりで言った覚えなんかない」
「……いや、冗談だろ?」
「明日お前も覚えてろよ」
「え?!」
「仕事場に来ないなら家まで行くだけだから手間かけさせんなよ、分かったな?」
「ちょ! 直輝話すから! 待って!」
「残念、俺はもうお前から聞く気はゼロだ」
淡々とそう伝えると電話を切る
爽の声を聞いただけで一層腹が立つ
きっと今頃明日の仕事変更でもマネージャーか社長に頼んで居るんだろ
頭を冷やす為に外に出たけど
これじゃあ意味がない
まだ少し外の空気に触れるついでに
明日の朝ご飯でも買いに行こうと軽く上着を羽織ると家を出た
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