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甘い甘いクリスマス
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「こっち、見るな……」
「それじゃつまらないだろ?」
「や……見んなって」
「分かったよ、ほら。 どーぞ」
直輝に背中を向けて体を折り曲げる
そしたら諦めてくれたのか
上を向いて目を手で覆った直輝がそう言う
本当にこっち見てないか大丈夫か確認するとゆっくりとペニスに触れた
「……ッ……ん、ふ……」
「ははっ、エーロ。 音だけってのも結構やらしいな」
「ふ、っうるさ、い!」
「何声我慢してんの?」
「〜〜ッ」
我慢しなきゃお風呂に響いちゃうから
こっちは必死だって言うのに直輝は余裕そうにケラケラ笑っている
少し扱くだけでグチュグチュってやらしい音が浴室に響いて、水音と混ざるようにくぐもった声が響く
浴室じゃ普通の部屋よりも綺麗に響いちゃうから一層気をつけなきゃって思うと意識が集中出来なくてなかなかイケない
「っ、……ふ……く」
「まだー?」
「う、……るさ……ッ」
俺だって早くイキたいのに
隣に居る直輝に意識が向いて
集中出来ない
触っても弄っても全然イク事が出来なくて熱は溜まっていくばかりだ
「そんなんじゃイケないだろ」
「――ッ?!」
「ここもっと擦った方が祥は好きだろ?」
「なっ! や、やらって……ッ」
目をつぶって触っていたから
直輝が見ていたことに全く気づけなかった
声がして顔を上げた時には
すぐ近くに直輝がいて俺の手の上から重ねて動かしてくる
途端にさっきまでは物足りなかったのに
腰が浮かぶほど快楽が襲ってきた
「んーッ、はぁっ、ああっ! イク、イク!」
「ふっ、早いな」
煽るように笑った直輝に扱かれて
あっさりと絶頂を迎えてしまう
ぎゅうっと俺を抱きしめている腕に抱きついて、全てを出し切る頃にはグラッと視界が揺らいだ
「な……っお」
「おっと、のぼせた?」
「ん……ふらふら、すう……」
「体流したら出よう」
「う、ん」
ふわふわと体が浮いてる感覚が続いて
力が全く入らない
今すぐにでも意識は飛んでしまいそうだったけど久しぶりに会えて、明後日からまた長く会えなくて
そしたら俺は美容師の国家試験があるから今よりも会えないし……直輝だって大学の試験だってある
なかなか会えない時間の方が増えて
今迄みたいに当たり前に会えてた時間は
……もう無くなっちゃうから
だから必死になって意識を繋いでいた
「祥ー?」
「ん……へーき」
「ごめん無茶させた」
「違う……直輝は絶倫バカだけど、でも……今沢山充電してたい」
「……」
「これから……忙しくなるから。 暫く会えないけど、頑張るから直輝も頑張れ」
「ふっ、今すぐにでも倒れそうなやつに言われたくねーな」
力無くふにゃりと笑うと
優しく直輝がキスをしてくれる
大丈夫、大丈夫
ちょっと会えなくなるだけで変わらない
俺も直輝も新しい道に進むけど
きっと大丈夫
なぜなのか
随分と前から襲ってくる不安がまた顔を表す
俺も直輝も何一つ変わったことなんてない
忙しくて顔を合わせられなくはなったけど
それは時間が経てばまた新しい形に変わって落ち着くだろうし
お互い忙しいとそれもまた有りだと思ってる
会えないからって理由だけじゃなくて
何か凄い嫌なことが起きるような
そんな不安が随分前から心に渦巻いていた
「よし、出るか」
「……立てない」
「抱っこしてやろうか」
「〜〜ッいらない!」
ぼんやりこの先の事考えいたら
直輝が全部やってくれてシャワーの蛇口を締めていた
ニヤニヤして抱っこしようとする直輝の手から逃げて立ち上がろうとするけどカクンと腰が抜けて立てない
チラと上を向いたら
案の定満面の笑みでどうぞ?なんて腕を開いて待ってる直輝がいて
弱々しく手を伸ばしたら
直輝にひょいっと持ち上げられた
「危ないからほら」
「〜〜ッ……もう、本当にかっこ悪い」
「可愛い、の間違い」
「うるさいバカ」
直輝に抱っこされて髪の毛を拭かれて体を拭かれて
まるでペットの気分だ
もしくは介護されてる気分
結局今日も直輝のペースに乗せられちゃったや、なんて事にため息をつくけど
別にそこまで嫌いなわけじゃない
直輝のペースに乗せられるのは
そんなに嫌じゃなくて
寧ろ、好き……と思ったり思わなかったり
「これ着て」
「うん」
「もうそれも祥の専用Tシャツだな」
そう言って渡されたのは黒の大きなシャツ
直輝にはぴったりだけど
俺には袖があまるし首元はゆるゆるだ
直輝も細いのに筋肉があるから
ただ細いだけの俺とは違うし
足の長さも腕の長さも違うから
腹立つ……
直輝から貸してもらったシャツを着て少しのぼせながらもお風呂から上がってサッパリすると直輝と相変わらずの口喧嘩をしながらリビングへと戻った
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