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勿忘草
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「しょーちゃんっ」
「なっ、む、無理ぃ!」
「エッチの時は自分からするじゃん?」
「そ、そう言う事言うなバカ!」
わたわたとしてる祥が可愛くてギュッと強く抱きしめる
「はいはい、ほら目閉じてるからキスして」
「むっ無理だって……うぅ…」
「はい」
真っ赤な顔して恥ずかしがっている祥の頭を撫でて目を閉じる
それから暫くして本当に触れるか触れないかくらいの可愛らしいキスをされた
「ふはっ小学生かよ」
「〜〜〜っ」
「そんなキスで顔赤くしてていつもはもっと大胆なのにね?」
「い、言うな…」
「ごめんごめん、ありがとう可愛かったよ」
いじけ出した祥に俺からもキスをすると怒りたくても怒れないような困った顔して眉をはの字に垂れさせていた
それから、すっかり暖まった部屋の中で祥の前から見たがっていた映画を一緒に見始める
どのくらい経ったのか
暫くして祥がぼんやりとしているのに気がついた
「祥?眠くなった?」
「ううん、大丈夫」
映画を見てる途中、
何だか祥が上の空のような気がしたけど
本人は少し酔っただけって言っている
祥自体あんまりお酒が強くないから平気なのかと思っていると、平気だよと微笑むから俺もつられて笑った
「直輝笑い方変わったよね」
「んー? そう?」
「うん、優しくなった」
そう言われて自分じゃ分からないけど
確かに周りにそんなこと言われるの最近多いななんて思い出す
最近のこと思い返しながら
腕の中の祥が本当に平気か心配な気持ちはあったけど、酔ったら酔ったであの可愛い姿が見れるからまあいいか
なんて思ってまた映画に視線を戻した
普通に面白いその映画を真剣に見ていた途中シーンが主人公の過去の話へと切り替わる
その内容のワンシーンに結婚式の映像が流れて、じっと見ていたら暫くして祥に名前を呼ばれた
「……ねえ直輝」
「ん?」
「結婚式っていいね」
「ふっ、そうだな」
見上げてニコッとほんのりと赤くなった頬を緩ませて祥が笑う
俺も見つめ返して笑うとふわふわな髪に顔を埋めてギュッと抱きしめた
「あのさ」
「んー?」
「……恥ずかしいけど俺の夢はさ、直輝の専属のヘアメイクさんになることだって言ったの覚えてる?」
「覚えてるよ。 高1の時、その言葉があったから俺はモデルになろうと思ったわけだし」
「ふふっ、なんだよそれ」
「もしそうなったら、祥とは本当にずっと居られるって思ったんだよ」
「……直輝って馬鹿だね」
「うるさいよ」
「……でも俺も馬鹿かも」
「……?」
「それ聞いて……嬉しいなぁとか思ってるから……えへへ」
「あんま可愛いこと言ってると襲うよ」
「ちょっ、待ってまだ話したいことあるから」
可愛くて堪らない気持ちをぶつけるように耳たぶを甘噛みすると祥が体を捩る
まあもう少し酔わせてからでも構わないし珍しい祥の素直な顔をまだ見ていたくて顔を離した
「直輝、これからもっとテレビと出るのかな」
「なに寂しいのか?」
「うるさい馬鹿」
「……ふっ、テレビ出ても何しても俺の一番は祥だよ」
「…………恥ずかしいやつ」
「祥の一番も俺だろ?」
「〜〜っ!」
意地悪くわざと聞けば祥の顔がみるみるうちに赤くなる
それがまた可愛くてチュッとキスを何度も何度も降らすと祥がクスクスと笑い出した
「直輝酔うといつもよりもキス魔」
「余裕じゃん、口塞いでいい?」
「調子乗るな変態……」
「それは祥も」
じっと見つめあう瞳が熱っぽい
お互いアルコールによって火照った顔を合わせるとクスリと笑が溢れた
オデコがくっつきあって今すぐにでもキスできそうなほど近い距離で、自然と笑いあいながらどちらからともなく唇を重ねる
それから何度も何度も角度を変えて深くキスをした
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