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追憶
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大洗先生とまだちゃんと出会う前の僕の生活は酷いものだった。
正確に言えば、自らそんな生活を選んでいたのだ。
親の希望通りの大学に合格し、始めた一人暮らしが実質的な原因だろう。
誰かに管理される生活を脱してしまえば、自由という名の堕落した生活がそこに待っていた。
食事は学食で取り、休日と夜は外食で済ませ家では殆ど摂らない。
面倒だった。
睡眠は適当に取って、煙草を覚えた。
酒は飲めなくはないがいくら飲んでも特に何の感動もなかった。
同じゼミの学生に誘われて何度か飲み会というものも、数度に一度の割合で顔を出した。
目立つことはしたくなくて出席したそれで同席した女達に、容姿の事を何度も聞かれるのが面倒で気休めに眼鏡を買った。
その頃にはコイビトという名の存在もトモダチという存在も面倒だということを僕は知っていて、努めて人と深く関わらないように過ごしたのだ。
成績だけは落とさないようにすることは僕にとってはそう難しい事ではなくて、そういう意味では僕の大学生活は特に問題がなかった。
しかしそうやって目立たないように過ごしてきても、何故か言い寄って来る人間は後を立たず、嗜虐的なセックスを必要とする僕にすればそれは面倒以外の何物でもなかった。
付き合う気はない。
一度だけならセックスをしてもいい。
ただし、僕のすることに一切文句は許さない。
そんな事を言えば、泣く女もいたし、酷く激昂されることもしばしばだった。
一度それでもいいという女を抱いたが、しつこく付きまとわれて深く後悔した。
それから女は抱いていない。
言い寄って来る人間の中には男も少なくはなく、男の方が聞き分けのいい人間は多い。
面倒でなければそれでよかった。
アナルに挿れようがヴァギナに挿れようが、僕にとってのセックスはそんなところに意味は無かったからだ。
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