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ピタリ……
俺がヘルの名前を口にした途端、ピアノの音がやんだ
クルリと首を捻って俺の方に視線を向ける
「…………誰かと思えば、君は今朝のおチビちゃんじゃない」
俺を見て、彼は蔑むような目で嘲笑った
「…… なんで、ヘルがここにいるの?」
「べっつにぃ〜〜。
アッチのピアノより、コッチのピアノの方が弾きやすいから来てるだけだけど。
何?俺、コッチに来ちゃいけない存在だった?」
「違う。誰もそんなこと言ってないだろ……」
「どーーだかねーーー」
ヒョイっと彼は椅子から降りて俺の側に寄ってくる
「知ってるよ。人間はさ、平気で嘘つくんでしょ?
オモテ面は善良な顔をしながらウラ面では汚いことをグチグチと考えてる……そんな奴ら死ぬほど見てきたよ」
コツコツと鳴る足音
「どーせ君も、ウラでは俺らのこと化け物っていって蔑んでいるんだ。
サキみたいに前向きに向き合ってくれて、感情をオモテ面に出してくれる人間なんてそうそう居ない。」
コツ……。
と、彼は俺の目の前まで来る
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