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金鳳花 2
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小さな村の小さな噂が流れて暫く
その日は朝から空を暗い雲が覆い
不規則に雨が降り続き
天はゴロゴロと雷を轟かせていた
正午を過ぎても
もう夜が更けてきたかのような空の暗さに
人々は今日の仕事を諦め
家々に籠りつつあった
夜がくると、雷が勢いを増し
その稲光が轟音とともに雲を照らすと
まるで血のように空が紅く見えた
*
*
*
丑三つの時
一際大きな怒号が轟いた
大地が揺れ、人々は何事かと
恐る恐る格子戸から外の様子を伺った
近くに落ちたのではと口々に話す
空はそれ以降、先程までが幻の如く
天候は晴れ渡り
黒々と広がった夜空には星が煌めいて見えた
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