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数分経つと幾分か捺芽は落ち着いたようだった。
「ごめんね。急に取り乱して...」
申し訳なさそうに頭を下げる捺芽は、先程から一度も顔を上げない。
「別に平気だ。もうすぐ捺稀が来るから...
「兄ちゃん!大丈夫!?」
.....っと、来たな」
バンッと扉を蹴破る勢いで保健室へと入ってきて、見事に俺の言葉を遮った捺稀。
「大丈夫だよ。少し寝不足だっただけだから、気にしないで」
突然入ってきた捺稀に驚いた顔をした捺芽だったが、すぐに微笑んで捺稀に返事を返した。
「本当?ならいいけど...鞄も持ってきたから帰ろう」
「うん」
捺芽達が帰るらしいので、俺も荷物をまとめようと鞄に手を伸ばした。が、その手を捺芽がくいっと引っ張った。
「ん?どうした?」
「あ、あのありがとう」
顔を赤らめながら感謝の言葉を口にした捺芽を、可愛いと思ってしまった俺は相当重症だな、と一人自嘲した。
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