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俺達の関係が、変わったのはあの事件がきっかけだった。
俺達は毎日毎日飽きもせず、一緒にいた。
そんな日々が2週間ほど続いただろうか。ある日を境に東堂兄弟が学校に来なくなった。
初めは風邪でも引いたのかなと呑気に思っていた。
でも、東堂兄弟がそれから学校に来たのは1週間ほどたった時。
捺稀は既にクラスの輪の中にいて、談笑していた。だから、教室の端の席でぼーっと空を眺めていた、捺芽に声を掛けた。
「捺芽?おはよう」
「あ...」
ゆっくりとこちらを振り向いた捺芽。
その目は相変わらず焦点が合わず、どこか虚空を彷徨っているようだ。
「美影...?おは、よう」
一週間ぶりの捺芽の姿に俺は、違和感を覚えた。
捺芽はこんなたどたどしい話し方をする奴だっただろうか。
「久し振りだな。急に学校来なくなったから、心配してた。風邪でも引いたのか?」
「ちがうよ。ちょっと家の用事でね。僕達も一週間前急に呼ばれて、ごたごたして結構かかっちゃったんだ」
家の用事か。それなら心配することはないな。
...............ん?
あれ、捺芽の一人称って僕だったっけ...。
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