アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
【番外編】父の日
-
それを見せた途端、豊はこれ以上ないのではと思うほど顔を真っ赤にさせた。
「ちょ!まさかそれも…!?」
「バーカ、流石に写真まで撮らねぇよ。キレイに保存はしとくけどな」
「!!!??」
「当たり前だろ。息子からの、しかも恋人からの手紙だぞ?捨てるわけないだろ」
ふふん、と得意げに言ってやる。
いつまでもやられっぱなしの俺じゃないんだよ。
「………飾らないよね………」
「え?」
「………飾らないんだったらいい………」
プイッと横を向く豊。
あー、こいつまだ“あの事”根に持ってんだな。
“あの事”とは、豊が小学2年生だった時に学校で書いた『ぼくのお父さん』って作文を飾った事だろう。
散々嫌がってたもんな。
もう10年も前なのによく覚えてらっしゃることで。
わしゃわしゃと頭を撫でてやると、ちょっとだけ機嫌を直したようだ。
かわいい。
「飾んねぇから機嫌直せ。これは俺一人で楽しむから」
「それはそれでキモい。」
口が悪いなぁ、この子は。
誰に似たんでしょう。
「まぁ、何はともあれケーキを食べようか。もちろん写真を撮った後でな」
「はいはい。なるべく早く撮ってね?俺、腹減ってんだから」
「へーい」
その後
写真も撮ったしケーキも食べたしとりあえずめでたしめでたし
「そういや、このケーキさ。一人で買いに行ったのか?」
「流石に男一人でケーキ屋とか恥ずいじゃん。羊と羊の彼女と行ってきた」
「……お前…もう少し羊くん離れしなさい……」
【番外編】父の日〜おしまい〜
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
34 / 214