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「あ…えっと…俺…ちょっとその辺歩いてくるわ」
「え?ちょ!親父!」
「し、暫く戻ってこないから…ごゆっくり!!」
豊の制止の声も聞かず、逃げるようにその場を去る。
速くあの場からいなくなりたかった。
豊が彼女と仲良くしているところを見たくなかった。
豊に彼女なんて信じたくなかった。
人気のない岩場まで来ると、堰を切ったようにポタポタと涙が溢れてくる。
胸が張り裂けそうなほど痛い。
泣くなんて何年ぶりだろう。
こんな感情はなんて言ったかな。
ずっと気づかないふりをしていた気持ち。
気づいちゃいけない気持ち。
でもそれも限界だ。
「………豊………好きだ………」
親子だとか男同士だとかそんなの関係なく…
俺は………
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