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ならわし
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お盆を過ぎると、この平野には、赤トンボが群れをなす。
それと同時に、男たちは秋祭りの準備を始める。
大宮八幡宮。
それが、この地の守り神。
五穀豊穣を祝うこの祭りでは、各町の絢爛豪華な布団屋台が、担ぎ手によって宮入を果たし、練り合わせをするのが、恒例となっている。
ここで生まれ育った男子なら皆、一度は町名の入った法被を着て、屋台を担ぐ事に夢中になる年が来る。
だけど。
ぼくは、そうはならなかった。
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