アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
花の園に一輪の蝶
-
…慧と反対側を振り向くと、今度はクラスメイトの女子3人がこちらに来ていた
(あ、ゆるふわガールズか…)
周りに花でも飛んでそうなくらい、いつもほわほわした人たち。名前は
由香里(ゆかり)、恵美(めぐみ)、沙菜(さな)
とまあ、名前までどこかゆるふわという…
慧に友好的のようで、一緒にいる俺も半自動的に輪になって話したり、時には手作りのお菓子までもらったり
後者に関しては素直に嬉しいけど、なんか申し訳ないような…
あ、先ほどの『ゆるふわガールズ』とはこの3人の総称のこと。もちろん心の中だけで
「お、ゆるふわガールズじゃん」
(え…?)
「えー、なにそれー?」
「歩人が名付けたんだよ」
「…は?」
(何で?…つか暴露しやがった…)
サアーッ…と血の気が引いていく
「わあ、なんか嬉しいかもー…」
「え?」
「うん、むしろ可愛いグループ名つけてもらっちゃった気分!」
「……。」
どうやら本当に喜んでいる模様。きゃっきゃわいわいとしている
この3人はいったいどこまでお花畑なんだろうか…でも、
(普通はこういう人たちのことを『可愛い』って思うんだろうなー…)
まだあの時の余韻が残っていたのか、俺は無意識に緒方に目を向けていた
…状況の変化についていけてないようで、またわたわたとしている
(うーん、可愛い…)
ふとあの時の想像がぽわぽわと頭の中に蘇る。緒方のことをぎゅっと抱きしめている自分…
心がふわふわとあたたかくなる。まるで、愛しい夢でも見ていたように…
(俺、やっぱり緒方の方が…)
このときはそんなことまで思ってしまっていた…
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
15 / 226