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春眠
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「「!?」」
ぼーっと緒方を見つめていたら、ぱちんっと目が合ってしまった
バッと高速で明後日の方向へ目を逸らす
(どーしよ…変な顔してなかったかな…)
いや、それよりも今の逸らし方は絶対に不自然に思われた…もしもそういう風に誤解されてたら…
(誤、解…?)
【※以下の間 : 約0.24秒】
やばい…やばいやばい…
完全に正気を取り戻してきてしまった…
俺さっきから何やってるの?
相手、緒方!男だよ!?
もうツッコミどころが多すぎて、全部挙げてたらキリがないけど
ぎゅっと腕の中へ抱きしめたい?
愛しい匂いとか、ふわふわあたたかいって何?
ゆるふわガールズの人たちよりも、ずっと可愛い?
そんなわ、け…
(……。)
いや、その…あれだ
緒方をさっきのやつらから守りたくて、その一時的な庇護欲にやられてるだけで
だから、今だけはどんなに可愛く見えてもおかしくない!…はず、
「んー…どうしたの?歩人と緒方君…」
「へ?あ、いや…」
「お、おれも?」
「2人とも顔、赤いから…」
「「!?」」
「あはは!この2人さっきからずっとこうなんだよ。さっきの終わって、お互い律儀にギクシャクして落ち着かなくてさ!」
(そ、そんな恥ずかしいこと…でもこれってフォローなんだよな…俺の今の気持ちはちゃんと隠してくれてるし…)
「ふふ、そうなの?2人とも可愛いねー!
あ、緒方君…見てただけの私がこんなこと言うのもあれだけど…よかったね、晴れて平和になって♪」
「あ、ありがとう。そう言ってもらえて、嬉しい…」
「ううん、全然。あと、さっきも言ったけど歩人もすごくかっこよかったよ?
王子様を守る騎士(ナイト)みたいでキュンとしちゃったー」
「「ええっ!?」」
「いやーそこは違うよ?お姫様を守る王子様だろ?」
「「……。」」
あはは、何それ〜!とゆるふわガールズと慧がわいわいとしだす
一方、最高にいたたまれない俺と緒方
(…意外と照れ屋なんだな、可愛いな…)
しゅーっと音が聞こえそうなくらい頬を赤らめて俯いてる緒方を見て、そう思った
(…いいんだ。今くらい素直になろう)
この気持ちは、きっと変わるから…
だから1度だけ、心に唱えた
(好きだよ、緒方…)
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