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彷徨わない友人 (side 慧)
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*・*・*
「…ん?」
次の日教室に入ると、早起きな友人の歩人(あると)がいつも通り俺より先に来ていて、席に座っていた…けど、
(目元、腫れてる…?)
まるで”泣き”腫らしたように乾いていて、少し赤みも帯びている
その目も遠くを見るように虚ろ、雰囲気もひどく所在なさげだった
(……。)
もしかして、誰かに傷つけられた…とか
そんな想像が頭をよぎり、メラッと真っ黒な炎が心に広がる
…ちがうな、それにしては歩人は安定してるし。仮にそうだったとしても、余程のことがない限りこんなにはならないし。となると、余程のことがあったか…
(……緒方のこと、かな…)
そうか、まあそれだろうな…
…夏休みが終わり、学校が始まった昨日のこと
歩人は久しぶりに緒方を見て、分かりやすく見惚れつつも、かなり戸惑ってもいた
長い間距離が空いていたのに、また気持ちが溢れてきてしまった
…って、ところだろう
そして泣いた理由はきっと…
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