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ストロベリーボム
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(ごめん、緒方…)
あれからほとんど頭に入ってこないまま、その曲は終わってしまった
…ただ、いつの間にか曲調が静の部分に戻っていて…それだけは憶えている
(……。)
…あの後緒方は、手探りでプレイヤーの電源を切り、ヘッドホンを外して…今も顔を上げない
「なぁ、緒方…」
「……。」
「このボーカルの…」
「…うん、似てるね」
まだ、何も言ってないんだけど…
「……緒方は、さ…」
「……。」
「この人の声、好きなの?」
そう言った瞬間、内側からズキンッと聞こえた気がした
聴いている最中、緒方はこのボーカルの綺麗な声が好きで、俺はそれに似てただけ、と思ってたから…
…今まで、俺に見せてた表情も仕草も、全部この人の…
「…あ、ちが…逆で…」
「…ぎゃく?」
「…!? う、その…」
「……。」
ぎゃく、ぎゃ…
”逆”…?
ってことはつまり…
(……。)
その意味を理解して数秒後、ボンッと顔が熱くなった
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