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逃げないで
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(わー…真っ赤…)
まるでいちごや桃みたいに、紅く熱っぽく染まったほっぺ
目も潤々と水を張っていて、瞬きしたら涙零れちゃうんじゃないかってくらい…
(…、すっげー可愛い……)
…はく、はくと呼気を荒くして、緒方は何かに耐えるようにぎゅっと目をつむる
ぽろっ…と水の珠が、柔らかな頬を伝った
「…ぅ、待って…」
「…なに」
「…これは、びっくり…しちゃって、だから、…」
「緒方」
「おれ、は…」
「ちゃんと見て、言って…」
「あっ…」
肩に置いていた手で両頬をそっと包むと、薄く目を開く
けれど、その目をとらえるように見つめてやると、緒方はちゃんと応えてくれた
(俺の方、見て…?)
「「……。」」
…だけど、緒方はそれ以上何かを伝えてこようとはしなかった
もう、こうしてるだけで精一杯、とでも言うように見つめ返してくるだけ…
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