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通うものと、深まるもの
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「ん、泊まりのことだけど…」
「……。」
「…まぁ、緒方が良いなら…」
「………うん」
あー…
さっき「水堂君が、良いなら」って言ってたのに、やっぱりこんな答え方に…
困ってないかな、同じこと言われちゃって…
「じゃあ、また金曜日に…」
「…ん、よろしく」
「……。」
「「……。」」
「…ありがとね」
「え?」
「…心配してくれたんでしょ?おれのこと…」
「……。」
にこにこ、ふわふわ、と可愛く笑う
その顔があまりに嬉しそうで、”うん”って返事したくなった
「…でもね、大丈夫だよ」
「……。」
「おれの友達…うん、友達に奏(そう)ちゃんって人がいてね、家とか学校のこと色々聞いてくれて
お父さんとお母さんもたくさん連絡くれるし、1人でも」
「緒方」
「え…」
ぽん…と肩に手を置き、向き直る
「俺さ…」
「……。」
「行きたいなって思ったきっかけは…そうだったかもしれないけど
緒方の部屋とか見てみたいし、一緒に色々話してみたいし
そういう気持ちも、ちゃんとあるから…」
「……はい…」
”はい”って。何その可愛い返事
たしかに、すっげー恥ずかしいこと言ってる自覚はある
けど、俺の”行きたい”って気持ちは、これでちゃんと伝わったと思う
だから、後悔はしてない
(……。)
”そうちゃん”か…
どんな人、なんだろう
聞くタイミングを、また逃してしまった…
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