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気のせい?
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「……い、こっか…」
「…はい…」
これ以上撫でてるのは逆効果だと、ぐぐっとなんとか手を離す
そんで言った言葉に、緒方はなぜかまた敬語
「…あ、待って。まだ鍵閉めてない…」
「おう…」
緒方がくるっと扉の方へと向かい、カチャコチョとあの棒で施錠をし始める
…少しして、ガチャンと無機質な音が響いた
(すげーな、本当に閉めちゃった。けっこう器用な子なのかな…)
「…お待たせ」
「…ん」
ポッケに手を突っ込み、たぶん赤くなってる顔を隠すように俯きながら前を歩く
それを追って、緒方もとたとたと小走りで俺の真隣へくる。近い…
「…あ、あの…」
「ん?」
「…今日、たくさん話してくれて…ありがと…」
「…あ、俺こそ色々聴かせてもらったし。楽しかったよ、話せて」
「…うん。あとね、大翔(ひろと)君たちのこと…」
「…ああ」
大翔(ひろと)、は前に緒方を前髪や髪の色のことでちょいちょいいじったりからかってたりしてたやつの1人
ちなみに、あれ以降俺とそいつらは特に険悪な空気とかはなく、時間が経つにつれて機会があれば以前と変わりなく話せるようにもなっていた
緒方に何もしなければ無駄にギスギスする必要もなかったし、むしろあいつらの方が気まずそうだったというか…
(何かに、怯えてたような…?)
まあ、気のせいなんだろうけど…
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