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急接近 …2
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「はー!初日、うまく行ってよかったです!
佐藤は今後の成長を期待してる新人なので…どうぞ今後もよろしくお願いします!」
と、佐々木さんが部長に挨拶してる。
部長もうんうん、とニコニコしてくれた。
あ、俺も挨拶しなきゃ!
「よ、宜しくお願いします!」
…ていうか!緊張する!
お酒も、お酒の席も好きだけど…この飲み会は仕事の延長みたいで、なんか落ち着かない。
何より、隣に威圧的なハリウッドオーラの和製ジョニデがいる。
何て説明して良いかわからないけど、落ち着かないんだよね。
「そういや、佐藤君ていくつなの?」
ビールが2杯目に差し掛かった時、山本課長さんが聞いてきた。
「あ、えと、25歳です」
そう答えると、予想通り「見えない!」「20くらいに見えるよね!」と言う反応が来た。
「いつ、見た目が年齢に追いつくか、悩みなんですよ?」
とヘラヘラと笑うと、小栗さんがジッと顔を覗き込んできた。
えっ?何?とドギマギした所で「良いな」と、ポツリとつぶやかれた。
え?何が良いんですか?と言おうとした時、他の人が「小栗は老けて見られるからなぁ!」と笑い出した。
「俺いつくに見える?」
と小栗さんに聞かれたので、ちょっと考えて
「30…5、6?でしょうか?」
と、答えると「ほらなー」と誰かが言う。
小栗さんは苦笑いしながら
「実は、29なんだよね。あ、もうすぐ30になるけど」
と、教えてくれた。
「ええぇっ!!」
俺のその反応も予想通りだった様で、皆にニヤニヤされた。
えっ?こんな落ち着いて、仕事出来ます!って感じの堂々とした雰囲気を、20代で持てるもんなんですか?
すごい。単純にすごい。
こんな人、俺の周りにいないよ。
ハリウッドオーラは見た目だけじゃなかった。
内面からも出てるんだ。
「すみません!でも、良いなぁ!何か落ち着いてるし、バリバリ仕事が出来る感じがしたので、その…」
「いや、俺は若く見られたいよ」
とシュンとしたフリをしたのが何だか可愛かった。
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