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二人で二次会 …2
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「小栗さんは、オーラもコントロール出来るんですか?」
注文後すぐに目の前に置かれた日本酒を、ゴクリと口にしてホワンとなったところで、思っていたことが思わず口から出た。
「は?オーラ?」
しまった…変なこと言ったかな。
「あぁ…そう言えば前に誰かからオーラがあるって言われたことあるな。自分じゃよく分からないけど。
うーん。しいて言えば、普段は人を寄せ付けないように気は張ってるかもな」
かもな、であれだけすごい雰囲気を醸し出せるのはすごい。
「人を寄せ付けないようにしてるんですか?」
「うん。自分で言うのもなんだけど、俺、見た目のせいでモテるようで…女の子が勝手に寄って来るんだよね。
学生の時なんて、勉強に支障が出るくらい追いかけられてさ」
うわぁ。モテ過ぎるのも大変なんだなぁ。
「で、社会人になって、この技を身に付けた訳。
話しかけんじゃねーよって、こう、全身で表すんだよ。
街で声をかけられることが減ったし、仕事する時、女性から変な視線受けるよりは怖がられてた方がよほど楽だし。
男からも、見た目でチャラいと思われなくなったしね。」
なるほど。
オーラって言うより、バリア張ってた訳か。
「でもさっき、ナンパされちゃいましたね」
って笑うと
「ん。佐藤君といたからかな?
佐藤君、可愛いし。モテるでしょ?
あーーそれに…俺、佐藤君といる時、気を張ってないかも」
今、さらりと可愛いって言われたよね。
なんだろう。
普段は「可愛い」って言われるのが嫌なのに、全然嫌な気がしない。
むしろ、そう思われて嬉しい自分がいる。
「えへへ。嬉しいです。」
「え?何が?」
しまった。また変なこと言った。
「え〜と。僕といる時、気を張ってないって事は、僕は嫌われてないって言う事ですよね?隣にいるのを認められた気がして、なんか、嬉しいです。」
そう返すと、小栗さんが固まってしまった。
あわわ。俺、飲みすぎ?また変なこと言った?
でも、酔いのせいか、口が勝手に動くんだよ〜
「えーと、すみません!俺、じゃない、僕、酔うと頭より先に口が動いちゃうんです。
変なこと言ってますよね。隣にいるのを認めるとか、彼女とか、いや、友達でもないのに!すみません」
自分でも何言ってるかますます分からなかったけど、小栗さんは「そうか」と、何かを納得したような顔をしてグラスを、口にした。
うう、なにが「そうか」なんだろう。
恥ずかしい。
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