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つながる手 …2
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俺、確実に引かれると思ったのに、小栗さんは俺の手を離すどころか、小栗さんの太腿の上に引き寄せられて、親指で甲をなぞりだした。
隣から感じるオーラは、色気全開!!
やばいやばい。
そんな事されたら、ただの気持ち良いじゃなくて、下半身が感じる気持ち良さになってしまう!
ううっ
冗談で流さなきゃっ!
「おっ、小栗さんは酔ったらたちが悪いですねぇ!」
そう言って、パッと手を離して小栗さんをチラと見上げると、小栗さんは困った顔をして苦笑いでこう言った。
「そんな真っ赤な顔で上目遣いで見られたら、勘違いしそうだ」
「え?勘違いって?」
「誘われてる気がするってこと」
な、な、な、なんですとーー!!
なんでそうなりますかねーー!!
俺が何も言えずに口をパクパクしてると、小栗さんがグラスに残ったお酒を飲み干して
「酔いも回った事ですし、そろそろ帰りますか」
と言って、お店の人にお金をさっと渡して立ち上がった。
わわ、気が動転してて財布出すのが遅れた!
「すみません!いくらですか?」
財布を出そうとしたら、その手を止められた。
「佐藤君が初現地を頑張ったご褒美だよ。
また次回も頑張ってもらうからね」
と、かっこ良く微笑まれた。
「あ、ありがとうございます。ごちそうさまでした」
てか、これのどこが酔ってるの?
どう見ても酔っているように見えない小栗さんは「方向一緒だしホテルまで送るよ」と、タクシーを捕まえて俺も一緒に乗せてくれた。
小栗さんって、見た目だけじゃなくて、中身もカッコ良い。
俺もこんなスマートな大人になりたい…と、さっきの変なドキドキを忘れかけた時。
運転手に行き先を告げた小栗さんが、前を向いたまま
「俺、本当に酔うと本当にタチ悪いらしい」
と言って、また俺の手を握ってきた。
こういう場合、どうすべきなの?
本当に酔ってるの?
冗談で握ってるんだよね?だから、冗談を返して手を離すべきだよね?
でもね。
握られるのが気持ち良くて…離したくないんだ。
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