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再会 …2
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1週間後の水曜日、俺はまた、S電機の受付横に立っていた。
今回は、難しい内容でもないし特にトラブルもないだろうということで、俺一人での現地作業となった。
予定期間は、金曜日までの3日間。
正直、かなり緊張する。
なぜか俺のドキドキは、仕事の不安よりも別の要因が大半を占めていた。
時計が約束の時間を少し過ぎたところで、小栗さんが早足でこっちに向かってくるのが見えた。
また、会えた。
俺は顔がほころぶのを隠せない。
小栗さんは何時ものハリウッドオーラを振りまいて、俺のそばに来た。
「お疲れ様。よく来たね。時間があまりないから、早速作業ルームに向かおう」
「お世話になります!今回も宜しくお願いします!」
簡単に挨拶を交わして、エレベーターへと向かう。
エレベーターに乗ると、いつか感じた良い香りがフワリとして、ドキドキした。
そばに寄らないと感じないくらい、ほのかな香り。
香水かな?早足で来たから体温が上がったのかな?
それから、行き先ボタンを押す小栗さんの手が目に入った。
あぁ…ごめんなさい。
俺、その手を想像して、あんな事を……
2人だけの静かなエレベーター。
小栗さんがポツリと呟いた。
「また佐藤君が担当で良かった。こんなにすぐに会えるなんて嬉しいよ」
え?
そんな事を言われたら、俺、期待しちゃいますよ?
て、いやいやいや、何を期待するっちゅーんだ、俺は。
これはただの、おべっかだよね。
「そうですね。まさか、こんなにすぐにこちらに来れるとは思ってなかったです。
僕も小栗さんが担当で嬉しいです。」
大丈夫かな?
普通に返事出来たかな?
小栗さんは、フワリと微笑んでくれた。
心臓のドキドキがうるさい。
こんなにカッコ良いんだもん。
こっそり憧れるくらい、良いよね?
ドキドキが、聞こえませんように。
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